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みなさんエルメスって知ってますか。調べてみました!
Hermèsと書かれるーーーーー云々。いかがでしたか?

銀座はしんどいです。まず人が多すぎる。とは言えモノも多いので、なんやかんやで慣れていこうと思うのですが、木村屋のあんぱん、虎屋の羊羹、そしてアップルストアとフォーナインズ。それなりに憧れの店があるので仕方ないのです。

今回成田空港に降り立った時に、日本人顔認識がバグってしまったことがありました。すれ違う人がみんな高校時代の同級生に見えるのです。

人口が700万人。本州に埼玉県民を散りばめたような国ラオスと比較すると、日本は人が多すぎるのです。

とは言え、人が多いゆえにいろんなアイデアや表現物が出現します。こちらはエルメスの虫たち。おしゃれですね。かっこよい。そろそろ虫の時代です。人間の多様性などたかが知れているのです。虫の多様性が人間を飲み込んで、世界平和にゲフンゲフン。

おしマイケル。

ちょうどつくばで某人材をヘッドハンティングをする用事があったついでに、つくば植物園に行ってきました。ラオスに来て熱帯の植物に四苦八苦していたので、その勉強も兼ねて。

あらためて、「問い」を持ってこういう骨太の施設に行くと面白いですね。展覧会とかを「観に行く」姿勢だと刺激が強くて見栄えのいいものに目を奪われがちですが、「問いに行く」と、地味で細やかな仕掛けがグイグイと自分の脳に沁みて行く感じがします。ありがとう地味な植物園。ラオスで食べたラタンはこんなのだったのか、とか。アカメガシワってこんなに背丈が高いのか。とか。

ラタン。穂先はちょっと苦いけどタケノコのようで美味しい。

やはり気になったのはトウダイグサ科、クワ科、キョウチクトウ科、マメ科のすごい多様性。確かにラオスでよくわからん植物調べるとこのどれかに当たることが多い。なんらかの毒を持たないと熱帯では生き残れないのか。温帯にいた奴らとはがらりと変わるラインナップの熱帯温室。そして気候区分で切り分け、分類した植物を「標本」として混在させてしまうところ。

イヌビワはイチヂク属。味はとてもシブいけれどラオス人は好んで食べる。

それぞれの歴史的経緯があって、各々の大陸に定着したはずの植物たちが、人間の手によって一堂に並べられてしまう。その一種の「暴力性」を感じることもできました。緯度によって東西に大きく移動させられた植物たちが、カカオやコーヒーなどの温帯の嗜好品をせっせと作っている感じもなんとも言えないもやもや感が残ります。学術は暴力の対極にあるのではなくて、歴史的にどちらかというといい成果を残している(と社会に認められている)一種の伝統的暴力でもある。ということを肝に命じて、またラオスでしばらく頑張りましょう。学術の価値観で他人を殴らないよう。

そう言えば桜のシーズン。
収蔵品は大哺乳類展に出張中だった。

え、もう5月ですか。こちらはラオス暦なので大型連休はないです。暑いですね。ようやくクーラーが直ったと思ったらエリサンが死んだり、ゾウムシのサナギの歩留まりが悪かったりとなかなかこちらも難航していますが、ひとまず日本帰国時の思い出です。

日本科学未来館で「工事中展」というのをやっていました。重機をあえて博物館で展示するということでなかなか興味深かったので見にいくことに。

私はお気に入りのかにクレーンが観れたのと、

双腕の最新重機があったり、日本初の油圧ショベルとか。

外で見ると案外小さい、ラインナップでも小ぶりな重機を展示室で見るとやはりデカいと実感できます。

そして改めて面白いと感じたのが「安全」というのはやはり文脈によるんだなと。乗って体験できるコーナーで係員がいたり、ほとんどのレバーが動かないよう固定されていたり、油圧を体験できるコーナーで使われていたシリンジのほとんどが壊れていて、改めて油圧のすごさを感じたり、展望スペースの足場の素材にウレタンが巻かれていたり、

と、工事現場でプロフェッショナルが意のままに動かせることの「安全」と、展示として老若男女が体験する、遊ぶことまで考慮した「安全」はやはり違うのだろうなと。

日本でというとプロフェッショナルが意のままに動かせることによってもたらされる「安全」が軽視され、誰もが危険にさらされないような(逆にいうと誰も責任を取ることが許されないような)「安全」ばかりが重視されているようにも感じます。専門性の軽視かなと。専門性とは資本である、ということを改めて感じた次第です。

そして最後に買ったのがかこさとしさんの本

ダムを作る、地域の生活をガラッと変えてしまう土木工事を、丁寧に丁寧に進めていく様子が図解でわかりやすく書かれています。だるまちゃんとてんぐちゃん、で親しんだ作者ですが、科学読み物としても素晴らしいものを残されていたとのことで、大事にしようと思いました。

アウトサイドジャパン展と同じ日、夜に少し時間が取れたので行ってきました。

装飾に用いられる穴の空いた自然物、という括りでのビーズ展。元々は2017年に国立民俗学博物館で行われたものに、科博とのコラボによって再編集されたものです。

特に好きなのがこれ。猿の歯として民博に収蔵されていたものが、科博によってイルカと同定されたもの。こういったコラボの醍醐味ですね。

ずっと見たかったのがこれ。オオスズメバチの顔の首飾り。存在は知っていたんですが展示がされていなかったので見れなかったものです。よく見るととても折れやすい触角が綺麗に残っており、いわゆる首飾り、ネックレスのような使用するものではなくて、お守りのような大事に繊細に扱うものであることがわかります。見れてよかった。

何も聞いていなければアウトサイダーアートではないかと思うこの緻密なビーズ。所変われば文脈も変わるわけで、全ての表現物のうちそのほとんどは今現在の市場価値だけで見るとアウトサイダーアートなのではないかと思います。専門家にしかわからない価値、というのもそれかと。

くやしかったのは同時開催の「大哺乳類展」に標本が取られてしまって実物展示のなかった剥製たち。くやしい。あっちは有料の企画展、こっちは常設展示の片隅。仕方ないとはいえ。私は日本館の渋い企画展を応援します。行こう。科博の日本館。

こうしてみると食べたものの残りを装飾に使う、というのは普通の感覚で、私が昔に作ったバッタのふんのマスクも民芸という意味では普通の表現活動なのではないかと思ったり。アウトサイドジャパンと同日に見れたことでなかなか広がりのある1日になりました。

アウトサイドジャパン展。櫛野展正さんというキュレーターが日本各地からアウトサイダーアートを集めて、一堂に展示する企画展です。アウトサイダーアートとは美術教育を受けていない人の芸術作品、と(この展覧会では)定義されています。

せっかく日本に帰っているので、実物を見ておこう、というものを重点的に見てきました。

昔から気になっていたのはこの昆虫標本を使った像。「ラベルのない標本は(学術的に)無価値だ」というのはよく言われますが、ではこの標本の集合体は無価値か、と問いかけられます。好きか嫌いかはさておき存在感がすごい。そして学術標本並みによく管理されている。ぞんざいに扱われたのではないことがしっかりわかります。

一番モヤモヤしたのはこの作品でした。写真を撮ることも何だかためらわれて残っていないこの方の作品。「普通の人が誰に見せるわけでもなく家族年賀状を妙に気合いを入れて20年作り続けている」ことが一つのアウトサイダーなんですが。

各家庭に潜んでいる、家族がノってきてしまったことでどうしようもなくなった謎ルールとか謎行事の一つを、つまみ出されて公衆の面前にさらされて「アートです!」と言われてしまった、プライバシーに守られた自由な表現空間だったものから「観覧者の欲望にさらされる」という、恥ずかしい日記を見られたような。強烈な羞恥心に襲われました。

アウトサイダーアートはもしかしたら自分が昔描いた誰に見せるでもない変なイラストが発掘され、ある人が「素晴らしい芸術だ」といい、またある人が「いや単なる駄作で見る価値もない」と言い合うのを見せつけられるということなのです。

これはかなり辛い。そしてその辛さを全ての表現者、つまり全ての生活者が持っている、ということを突きつけられた感じです。

受刑者の監獄の中での時間潰しとして、病気の中での平常心を保ち続けるため、何らかの人とのつながりを作るため、そう行った「必然」によって生まれた如何しようも無い表現の欲望を一方的に「鑑賞しにきた」つもりが、自分の人生や生活、そして(心当たりのある)数々の見せたくもない説明のしようもない表現物を、いきなりアートとして陳列されてしまうことの暴力性のようなものも感じました。

さらにいうと、このキュレーションにおいて彼ら美術教育を受けていない(つまり陳列されて評論を受ける準備のできていない)人に、この展覧会に出品させたその交渉そのものが見事なキュレーションのパワーだなと。もちろん中には頑なに拒否をして展示に至らなかった人もいるだろうと思いますし、私だったら最初は恥ずかしくて出せないと思います。そういったアートの教育を受けていない人が出品していること。そしてアートの教育を受けていない観覧者が、見にきたつもりがそこに巻き込まれると晒されかねないスリルを提供すること、そんな荒々しくエネルギッシュな空間を味わうことができました。

JICA助成金に採択されたのでその担当になるJICA九州に行ってきました。

一通り会議が終わり、たくさんの書類を渡され、さぁこれからどうしようかと。JICAの助成金は色々と厳しいのでNGO業界の登竜門とも言われているそうで、その理論と表現について、なかなかきちんと勉強しなければいけないなと。

帰り際になって昼食を含めて一時間ほど時間ができたので、自由時間として最寄りの博物館を見てきました。いのちのたび博物館。天井が高い。

日本滞在時に取材を受けていたものが記事化されました。ヤフーニュースにも取り上げられたようで、なかなか広がりがあるようです。「昆虫食が世界を救う?」の「?」の部分に私の気持ちをくんでいただければと思います。

昆虫食が世界を救うなんて書いてないじゃないか!と思う方は、

詳しくは「昆虫食は未来の食糧問題を解決しない」をご覧下さい。

JICAの助成金に採択されたことで色々と日本での予定が組み代わり、気づいた頃にはラオスに戻る便が高くなってしまっていました。

そして見つけた「沖縄発ー香港経由ーバンコク行き」。国内線の値段込みでも安いので、これは面白いと、人生初沖縄にしてきました。国内でここまで緯度が低いと、本州よりもずっと東南アジアに近い気候や文化がありますね。亜熱帯の植物などめっちゃ勉強になりました。

ひとまず到着して沖縄そばを食べまして

日本のラーメンに比べて醤油への依存度が低い感じがします。

ゆいレールで市場へ。ハリセンボンが食べたかったので唐揚げを注文。ついた時には閉店間際だったのであら汁だのをサービスしてもらいました。いわゆる観光地価格でしたがまぁ良いです。ハリセンボン、身がめっちゃ少ないのと骨片が入り組んでいてまぁ食べにくい。あの針は他のフグが強烈な毒を持つ代わりに身を守っている、というよりもその針を突破しても捕食者にとってさほど実入りが良くない、という意味でもあったんでしょうね。バランスのとれた防御システムだと思います。

白身魚の刺身。亜熱帯の魚は身に脂肪を溜めて耐寒性を高める必要がないので、割と淡白でふんわりしています。塩焼きの方が相性のいい食べ方でした。刺身という結構北方の料理方法を指定して「南の魚はさほど美味しくない」というのはよろしくないですね。地元の生物には地元なりの美味しい食べ方があると。

翌日はゆいレール一日券があったので終点の首里城に行ってきました。半分ぐらいは外国人で外国語対応もしっかりしていて、観光産業が盛んな沖縄は未来の日本を先取りしているなぁと実感。すぐに本州もそうなると思います。

ラオスで見たことのあるような植物たち。やはり緯度が近いと植物も近い。そして公園の植物はありがたいことに名札をつけている。勉強になります。

そして食べおさめの沖縄豚を使ったカツ丼を食べ、バンコク行きの便に乗りました。

バンコクではドンムアン空港で国内便に乗り換え、さらに陸路でラオスへ。国内便で荷物がのせ忘れられる、というアクシデントもありましたが無事入国し、昨日は大家さんに連絡して契約更新と、クーラーも直してもらい、ひと段落。

ラオス人スタッフに任せていたバッタも無事育っていて、一安心。ですが酷暑でエリサンがやられてしまったようで、なかなか前途多難というか、むしろ腰を据えてトラブルシューティングできるので、長期でいられることのメリットはかなり大きいぞ、といった感じです。

久々の更新です。公開情報になったのでおしらせしますが、NPO法人食用昆虫科学研究会とNPO法人ISAPHの共同事業体がJICA助成金に採択されました。来年度以降の活動を継続するための予算がこれで確保できましたので、しばらくラオスにいれる事になりました。ラオスに長期で居られる、(マルチビザを取得できる)というのはなかなかのチャンスなので、いろいろ時間のかかることをチャレンジしたいと思います。

日本滞在中はインプットに努めた3週間でした。ひとまずラオスに戻り、こちらの気候に慣らしつつ日本でのインプットをまとめていこうと思います。にしてもこちらは暑い。

ラオスから一時帰国をしています。年度始めに帰ろうとしていたのですが、急に歯が縦に割れまして、徐々に違和感が増していき、保険会社に連絡しても「通常の生活での歯の問題は疾病ですので事故保険は適用外」と言われてしまいました。ラオスの大学病院でレントゲンを撮り、治療or抜歯することはできそうだったんですが、今回は大事をとって日本に帰ってきました。

歯医者の診断では縦に割れた歯の切断面はレントゲンでは映らないことから、まぁ日本に帰ってきてよかったですねとのこと。3月中に破片は取り除き、温存の方向で治療方針が固まりました。安心。

出国ギリギリでマルチビザの更新ができ、扱いは一時帰国なので免税を使ってみたいなと、apple新宿へ。

一時間ほど並んでセルラー 256GB スペースグレイを確保。

持ち歩いて手書きをするので、筆圧検知をしても意味ないだろうと丈夫なcrayonを買いました。これでメモも全部ipad miniで完結できるように。

お気に入りのEVA素材のケース。子供用ですが、誤ってアスファルトにぶん投げてもiPadが無事なとってもいい耐衝撃性能です。カッターで工作できるのもいいですね。そして軽い、安い。

動作感はmini4で感じていたモッサリが完全解決されて、powerpointもよく動き、ペン対応になったことでエクセルでのセル選択が楽チンに。とてもいい買い物になりました。RAW画像の読み込み、動画の読み込みも重くなりにくい様子。

それでは歯の治療も目処が立ったので、ラオスの正月が終わる4月後半にラオスに戻ろうと思います。いろいろと日本で打ち合わせをこなしているところで、3月末には無事応募していた助成金が通過したので来年以降もラオスに関われることになりました。4月はしばし日本で活動します。なんか面白い仕事があればお声掛けください。