※メンガタスズメだと勘違いしておりましたが
指摘していただきシモフリスズメだということがわかりました。
訂正いたします。
8月21日より某所にて泊まりがけの実習に行ってきましたので
ネットが不自由になっておりましたところ
2chにこのブログが見つかり、いくつかのまとめサイトに転載され、
多くのアクセスを頂きました。
直接はいいにくいネガティブな意見もあり
大変興味深くみておりました。
スレッド自体ができたのが
8月20日朝6時。
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/08/20(火) 06:52:52.01 ID:C+hi7EKJ0
閲覧注意
http://mushikurotowa.cooklog.net/
マジキチでしょこれ。生では食ってないみたいだけど色んな虫食べてる…
こういうやつはYouTubeで映像でみたいわ。
「マジキチ」と表現はされていますが
「生で食べていない」と内容まで読んでいますし
「映像で見たい」というリクエストもあり
コメント自体は比較的好意的です。
暇人速報さん「虫を食べて淡々とレビューしてるブログ見つけたww」
に二次的なコメントが付いていますね。
同時期に
プロブロガーであるイケダハヤトさんにより
レビューが掲載されました。
…恐縮するぐらいべた褒めです。ありがとうございます。
今回の盛り上がりで大きな収穫が2つありました。
こちらのレス。
12: ブログみてみろ。マジキチな虫まで食べてるから。色んな虫食べてるから。
ここから分かることは
日本の昆虫は「食える虫」と「食えない虫」に二分されること。
そしてそれが「マジキチでない普通のこと」であること。
イナゴ・ハチノコなどの
「普通の日本の食用昆虫文化」が根強く引き継がれていることを感じさせます。
そしてもう一つはコチラ。
暇人速報のコメント欄より。
綺麗な写真と、文章だけの感想。これは食べてない。
せめて調理して食べる直前の画像や解体画像があれば信じるけど。
妄想だけでこの分量書けたら作家になれる気がします。
以前に
論文209本を捏造した麻酔科医が話題になりましたが、
彼も作家になればよかったと思います。
さて、浮かれ気分はこのくらいにして、
在庫整理と参りましょう。
研究室のパートのおばさんお姉さんのゴマ畑で発生していた大型のスズメガ幼虫。
胸部にしろいツブツブがある点
終齢まで育てると尾角がピンっとしている点から
シモフリスズメ Psilogramma incretaであることがわかりました。
ゴマにつくスズメガの幼虫は他に
終齢の尾角がS字に湾曲するクロメンガタスズメや
湾曲しないメンガタスズメがあるようです。
昨年つくば植物園「虫と植物展」で見たクロメンガタスズメは
もっと黄色がかって大型でしたので、いずれ食べたいと思います。
続いて蛹になる寸前の前蛹
一旦着色します。
土中(ここでは湿らせたティッシュの中)に茶色い糸を吐き、
蛹室をつくる糸を吐き終わると緑色に戻ります。
昆虫は開放血管系なので、
おそらく水溶性の色素を合成すると血液に乗って全身に回ってしまうのでしょう。
脱皮前後の色変化はいろいろな昆虫でみられるのでおもしろい現象です。
そしてサナギ。
口吻が棍棒のようにニュッと飛び出しています。
クルッと巻くエビガラスズメとは違うようです。
さて
味見。
幼虫
! 胡麻に似た香りがする!
茹でただけなのに香ばしい香りと青っぽい小松菜系の香りがして大変美味しいです。
ただ大型のスズメガのため外皮はとことん固いです。鮭とばの皮のような噛みごたえ。
エビガラスズメの方がタンパクで、メンガタスズメのほうが脂質のコクが感じられました。
前蛹
うーむ。。。。美味だ。今年後半の大ヒットかと。
前蛹になり外皮の弾力が減ることで、噛み切りやすくなり焼いた鳥の皮のような噛みごたえに。
ローストしたかのような香ばしい香りが凝縮され、好みの分かれそうな青臭さは消えている。
サナギ
外皮が堅めになってしまったものの、内部のクリーム感はむしろ増しており
練りゴマのような濃厚なクリームに。ここでエビガラスズメに似た豆腐感(タンパク系クリームの味)
も加わり前蛹よりヘルシーなイメージ。
番外編
ヤドリバエ
以前シロヒトリに発生したヤドリバエと思われるハエに寄生された個体があったので報告します。
以下閲覧注意