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味見:エゾゼミ

エゾゼミ Lyristes japonicus
茨城平野部では見かけないので、青森に先輩が帰省した際に採ってきていただきました。

模様がとりわけ美しいです。前胸背板のフチドリがアイヌの文様デザインを思い起こさせます。
北海道以外にも生息するセミですが、「蝦夷」の雰囲気が出ていますね。
味見 苦味が強い。香ばしさがあるがうまみがあまり感じられない。
クマゼミと近縁とのことだが、味はヒグラシのほうがより近い。「セミの苦味」と調理は
今後の対策事項になりうると思う。
セミといえば、
高村光太郎が「蝉の美と造形」という随筆を残しています。
引用
彫刻家はセミのようなものを作っているのでなくて、セミに因る造型美を彫刻しているのだからである。それ故にこそ彫刻家はセミの形態について厳格な科学的研究を遂げ、その形成の原理を十分にのみこんでいなければならないのである。
うむ
どんなアウトプットをするにも科学的研究・昆虫学は基本中の基本。
しっかり探求したいです。
そして、ただ知識や経験を貯めこむマニアになるだけではなく、
必ずアウトプットする、という最終目的をきちんと忘れないようにしたいものです。
アウトプットの手法は論文・書籍・このようなブログや芸術など
多岐にわたりますが、手法が違えば見方も変わります。
同じ昆虫を違う分野の人達が見比べ、楽しく、有意義な情報交換をしたいですね。

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