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トノサマバッタ

<味見ルール>
料理をする前に食材の味を確かめます。
昆虫は概して「普通の味」です。
そのため、味の強い料理では風味が消えてしまいます。
味見ではその風味をきちんと把握するため、
「しゃぶしゃぶぽん酢」で統一しています。
非加熱で生の味も確かめたい所ですが、
昆虫はヒトと共通で感染する細菌や微生物、寄生虫について
ほとんど調べられていないので必ず加熱するようお願いします。
記念すべき第一回。トノサマバッタ

日本でもありふれた普通のバッタです。
イナゴに似ているので食べることへの抵抗感は低いと思います
今回は「フン抜きの有無」をメインの話題とします。
用意するもの
1,バッタ
2,鍋
3,ぽん酢
A,フン抜きせずに茹でていただく
フンの香りが強く、あまり美味しくない。
B,冷蔵庫で2日置きフン抜き後、茹でていただく
フンがぬけ、バッタ本来の枯れ草のような香りがする。
考察
茹でて食べる場合、香りがつよいものは食べにくいが、
A、Bのバッタを200℃オーブンで30分加熱すると
どちらもカリカリになったが、
Aの方がえびせんのような香りがのこり美味しかった。
Bはすこし味気ない感じがした。
エビやカニの味噌はいわゆる消化途中のもの。
独特の風味や旨味は未消化物由来なので、
バッタも同様といえます。
風味や旨味が消えがちな揚げなどの高温調理は
フン抜きをしないほうがオススメ。
佃煮や茹で、串焼きのような素材の風味を活かす料理には
フン抜きがオススメです。
イナゴの本場、福島でも
フン抜きをする地域が多いのですが、
フン抜きをしないほうが「コクが出る」とのことで
しない地域もあるとのことです。
さて、そのフンですが
カイコのフンを乾燥させた漢方薬として「蚕沙」があります
これをお茶のように煎じて飲みます。
桑の葉の香りが濃縮され、とても美味しいです。
このようなことがトノサマバッタのフンでもできないかと。
サトウキビを食べさせたバッタのフンをフライパンで煎り
お茶にしました。
サトウキビの甘い香りが濃縮し、しかしバッタが
甘味などの栄養成分を吸収してしまったので
味は甘くありません。普通の麦茶に似た味です。
「植食性昆虫のフン茶」
新しいジャンルになりそうです。

1 thought on “トノサマバッタ

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