発売当初、高価で手が出せず、憧れだったデジカメが3万以下で買えるなんて、ということで衝動買いをしてしまいました。保証なし、11年前の、RICOH GXR GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO 。憧れはそのままに、やたらおいしそうな写真が撮れるので満足度が高いです。
そもそも最初のオリンパスのミラーレス E-PL3を購入したのも、「マクロ写真が撮りたい」からでした。その前にコンデジもいくつか買っていましたが、画質を求めるほどマクロ(最短撮影距離)が遠くなっていき、「標準レンズ」はあくまでも人物を撮影するポートレートが主な用途。かなしい。マクロ民はマイノリティなのです。
そしてミラーレスにおいて、どうしても気になってしまうのがレンズとカメラ本体の接続部。センサーにゴミが入らないか。雨が侵入しないか。そこで今使っている機種は防塵防滴のE-M1とTG-5、そしてG9です。活動の動画は主にLumix G9で撮影しました。オリンパスギャラリーで昆虫写真家の伝説的な方、海野和男さんにラオスのカメラのことを相談したときに、「動画ならパナソニック一択でしょ!」とアドバイスをいただき、購入しました。オリンパスギャラリーで。。
海野和男 写真展! すごい!蝶が撮りたくなる!
— 蟲喰ロトワ(むしくろとわ)プロ蟲ソムリエ/ラオス在住/次回帰国3月6日 (@Mushi_Kurotowa) March 30, 2019
オリンパスカメラが欲しくなる! オリンパスギャラリー新宿にて。 pic.twitter.com/853yowuMVr
これに、カメラ機能の高いスマホ、Pixel3aを追加して私のカメラ布陣は整ったんですが、なかなかどうした。買ってしまいました。
発売当時、高級コンデジが出始めの頃、高級になるほど接写ができなくなるジレンマ(大型センサーを使うのが流行り始めたころ)がありまして、それを解決した「新世代のコンデジ」こそが、このGXRだったのです。
「マクロレンズモジュール」はGRレンズで、マイクロフォーサーズよりも大きいAPS-Cセンサーが使われ、そしてハーフマクロまで寄れる。すごい。すごいぞリコー。レンズを交換するときにセンサーが露出しない。マクロに特化したレンズをつけられる。これが新世代の高級コンデジのあるべき姿だ。きっとお金をためてそのうち買おう。ボディは二世代目ぐらいがこなれてくるだろう。
とはならなかったのです。
かなしいかな。ズームレンズのA16を出し、「レンズを交換するときにセンサーが露出する」という、コンセプトから外れたMマウントモジュールを出してしまいました。そして2012年に生産完了。お金のなかった私はそれをただただ、悲しみながら観ていただけです。
さて時代は流れ、アクションカメラGoProが一斉を風靡し、動画の時代になりました。そしてPixelシリーズに代表されるように、大きなレンズではなくソフトウェアで補正する時代になってきました。職人技で設計され、丁寧な仕上げの巨大なレンズは、もはや風前の灯です。
GoProを打倒すると掲げた360度カメラのinsta360は、この度、こんなカメラを出しました。
そう、モジュール式です。
アクションカメラも広角を重視することから、接写のできない機種が多く、後付で接写レンズを追加すると、広角レンズに被せる形となり、巨大なものになってしまっています。
そして、アクションカメラという性質上、野外でのレンズ交換や防水機能に問題を起こしかねない可動部分は避けたいものです。
そこで、GXRの夢であったモジュール式が採用されたのです。
いまのところマクロを理由としたモジュール方式ではないようですが、マクロモジュールが出たら私は買います。出してください。寄れるアクションカメラ、どうですか?
そして、私の手元にはGXR。おそらくラオスに持ち込まれているのは唯一ではないでしょうか。防塵防滴もなし。保証もなし。海外旅行保険に入っているけれども壊れたら代替機も見込めない。そんなこのカメラが壊れるまで、適当にスナップを撮っていければと思います。
撮ってみると簡単に全部おまかせできるPixel3aとは異なり、手間がかかります。「親切でない」のです。
さらにいうと、ハーフマクロなので小さすぎるものはとれません。ストロボもマクロ向けでないので動きすぎる虫もダメです。需要というかニッチがあって買ったものではなくて衝動買いですので、仕方のないことですが、私はカメラにノスタルジーをもつ世代の最後らへんですので、テーブルフォトをとりながらニヤニヤしています。たしかにうまそうにとれる。
どうでもいいスナップがなんだか味のある写真となって出てくる。という意味でこの買物はとても満足です。ギャラリーで見てってください。
ピンバック: オリンパス50mm f2.0 macroを導入しました。 | 蟲ソムリエ.net