私はゾウムシの養殖指導、もう一つのチームは看護師が村へ訪問するアウトリーチ活動の途中でした。その行った先の村人から「バナナの葉に包まれたイモムシがいる」とのことで見せてもらいました。くるくるっとルマンドのように巻かれたバナナの葉の中には草大福のように粉まみれのやわらかそうな幼虫が。本当においしそう。調べてみるとバナナセセリErionota torusという虫で、日本では沖縄だけに住みおそらく外来種。日本最大のセセリチョウとのことです。確かに小さい印象のあるセセリチョウにしてはデカい。
バナナの葉を食う美味しいイモムシということでいただいた。
— 蟲喰ロトワ 蟲ソムリエ 昆虫農家 @ラオス 次回一時帰国11月予定 (@Mushi_Kurotowa) September 19, 2019
粉を吹いていて大福みたいで美味しそう! pic.twitter.com/OUjgREDmNl
ラオス人お墨付きの美味しい昆虫とのことで3頭もらい、活動を終えて街に帰るころには1頭が黄色みがかって前蛹になっていたので、幼虫状態と比較して食べてみました。
前蛹 粉は茹でると消えてしまった。 蒸した芋のようなそそる香り。口に入れて弾けるボディ。タケノコのような少しの渋みがあり爽やかで、コクとうまみのバランスも良く、ウマッと声が出るおいしさ。
幼虫 消化管内容物のため茹でても青い。 バナナの葉の香り!バナナの葉で包んで蒸した料理の香りがする。葉の粒感が気になってしまい自分は前蛹派だけれどどちらも美味い。
バナナの葉は色んな所に使われ、市場で昆虫を売るときの敷物や、蒸すときの包みなど、土に還る万能の梱包材です。そして蒸すとバナナの葉の独特のムレ臭がうつり、朴葉の包み焼きみたいな美味しい感じに仕上がります。それがバナナセセリの幼虫にはあった!これがなかなかおいしいです。
カノムパンと呼ばれる甘いお菓子。ラオス版草団子と言うべきか。バナナの葉に包まれ蒸しあげられたモチモチの生地の中はココナッツの入りの甘い大豆の餡が入っている。見た目はなぜか重油みたいだが味は素朴。腹持ちがいい。 pic.twitter.com/kxmcCjRRma
— 蟲喰ロトワ 蟲ソムリエ 昆虫農家 @ラオス 次回一時帰国11月予定 (@Mushi_Kurotowa) June 23, 2018
今日の市場のおばちゃん。
— 蟲喰ロトワ 蟲ソムリエ 昆虫農家 @ラオス 次回一時帰国11月予定 (@Mushi_Kurotowa) August 4, 2018
タケノコ、リス、ジャンボタニシ、カタツムリ、タイワンオオコオロギ、タマリンド、そしてバッタ。野生食材(タマサアート)を、自然からまんべんなく利用し、市場に売りに来ているので「昆虫食が盛ん」というのは正しくもあり的外れでもある。 pic.twitter.com/OlD0xchtYq
オオミツバチの巣をハチノコごとバナナの葉で包んで焼いたもの。巣から適度にワックスが抜けているせいか、フレンチトーストのようなジュワジュワの食感でたのしい。ハチノコは茹でて食べた時より更に旨味が強くて納豆のようなんだけどもしかして発酵してる?お腹は大丈夫か?経過を観察する。 pic.twitter.com/IGP14XcrTk
— 蟲喰ロトワ 蟲ソムリエ 昆虫農家 @ラオス 次回一時帰国11月予定 (@Mushi_Kurotowa) March 8, 2019
追記します!そして9月25日に蛹になり
そして10月4日、成虫へ。味見しましょう。これはオスですね。
香ばしい!鱗粉が口に残るものの、バナナの香りはなくなり茹でただけで焼き芋のような強い香ばしさ。 甘み、コク、旨味のバランスも良く、体重もしっかりあるので食べ応えもそこそこある。