さて全国のハムシの味が知りたいファンのみなさん。
やってまいりました。
ハムシの味を食べ比べる選手権こと第一回ハムシ味比べ選手権 in ラオスであります。
初開催、ですね。だれがやるんですかね。
わたしだよ。
ラオス人スタッフに確認したところ、
食べないそうですので、これはラオスの昆虫食文化とは独立した
私の興味の範囲のアレということでご理解ください。
ハムシの写真はまぁとりにくい。
ひたすら動くいて静止しないし、飛ぶし、
構造色できらめくのに、フラッシュで撮影すると暗くなってしまう。
ハムシハンドブックの尾園さん、どうやってとられてるんですか。
きらめく甲虫の丸山先生、どうやってとられてるんですか。
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見よう見まねでやってみましたが
いろいろと説明できる技術と、熟練の技術とがあるようです。
さて、選手入場と参りましょう。
フェモラータオオモモブトハムシ
三重に定着した外来種。クズをたべて拡大中。
ここラオスでは在来種。マメ科をかじって繁殖中。yeah
4月に食べたら苦かった。三重で食べたのより苦かった。
味見してみたら
うまくなってる!苦味が消え、香ばしさが増し、三重産のおいしさに近づいている。繭に入っているときはずっと苦かったので、動けない時期に苦味を保つのは意義があるかと。成虫になってから蓄養して美味しさを上げる、という楽しみ方がありそう。
ジンガサハムシ Aspidomorpha indica
陣笠のように中央が突起になって、周囲にひらべったくスカートになる形状。
金色にきらめくのも特徴。透け感ときらめき、色味が絶妙で美しいハムシ。
4月に幼虫、蛹、成虫を味見したが、もう一回味見してみる。
ジンガサハムシを茹でて冷蔵庫に入れといたらグリーンに輝くようになってた。なんだこの現象は。
構造色が熱か水の影響で変化する、ってことなんだろうけど不思議。標本屋さんはここらへんご存知ないだろうか。 pic.twitter.com/buR1YZNi1Y— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年6月16日
ジンガサハムシ Aspidomorpha indica ? 成虫。
あまり金色じゃないけど脱皮直後だからか。やっぱり少し苦い。蛹や幼虫よりも苦味は薄いものの、成虫になって脱皮直後のため身の詰まりはあまりなく、歯ごたえやコクも感じられない。 pic.twitter.com/GlCLacTrCf— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年4月28日
蛹 苦い。どくだみ茶のような風味のよい苦みではあるが、あまりうま味やコクは感じられなかった。脱皮殻はシュクっとした食感で味もなし。ティッシュを濡らしたような微妙な食感。 https://t.co/JnWgABcVfx
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年4月17日
茹でて冷やして翌日見るとグリーンがかってた。構造色の色変わりの
メカニズムがあるらしいんだけどよくわからず。
すこし苦味があって、食草のあおくさい匂いもあってあまりおいしくはなし。彩りとして美しいので使える程度の味。
Oides andrewesi
飼育実験中の大豆にやってきたハムシを逮捕。家庭菜園警察です。これカンボジアで味見して丸山先生に教えていただいた Oides andrewesi ではないか。
大豆を食っていたので安心して味見することにする。 pic.twitter.com/qAE35qN8Wx— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年6月15日
カンボジアで見つけたときは
丸山先生から毒草食べるので注意とのご指摘をいただきました。
Oides andrewesiですけど、毒草食べてますので、気をつけてください。
— 丸山宗利 (@dantyutei) 2018年6月8日
栽培実験をしている大豆の葉を食べているところを現行犯で捕まえたので
少し味見。やはりゴボウ臭がある。苦味はないのでカンボジアで味見した同種とは食草で味を変えられる可能性がある。要検討
ミドリサルハムシ属のハムシ
昨年8月以前に食べたものと同じもの。前回は白バックで写真をとれていなかったので再度挑戦。
サルハムシの仲間?ブルーとレッドが美しい。
かじるとパリパリと外皮がくずれ食感がよい。ゴボウのような良い香りがした。 pic.twitter.com/z0WFMBK5JM— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2017年8月4日
ザクッザクとした歯ごたえがよく、日本のミドリサルハムシも同様。
苦味があとから響いてくる。ゴボウ臭があり、これと毒草との関係を知りたい。
さて、
ハムシの実用可能性について。ですが。
いかんせん鱗翅目の幼虫にくらべると食べ方が荒い。
イモムシは食べ残しなく、きれいに食べきるのですが
ハムシは食害に応じて放出される植物の防御物質と正面から向き合うこと無く
途中まで食べて放置し、また新しい部位にかじりつく、という飛び飛びの食痕をつくります。
歩留まりという意味では悪いですが、葉を切り取らず、生きた植物に発生させるのがいいかもしれません。
ハムシはほどほどにやわらかく食べやすく、彩りもゆたかですが、風味が食草に影響されるのと、意外と採集時期によって、味も変わるので、これからしっかり見ておきたいと思います。
ジンガサハムシ・フライアウェイ pic.twitter.com/xAHmph1yjA
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年6月16日