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すごい虫に出会いました。後ろにあるのはキャッサバ畑。5月に植えたキャッサバの様子を見に来たら、そこにいた。村の人が言うには木によくいるとのこと。キャッサバの葉にいたけどそれを食うかはよくわからず、しばらく飼育して試してみました。結局よくわからなかったので茹でて味見することに。

ヨツモンヒラタツユムシ Sanaa intermedia
ヨツモンヒラタツユムシ Sanaa intermedia

まずデザインがやばい。4つのモンに分断され、ヘリにはギザギザの意匠のあるグリーンとブラウンのツートンカラーの前翅。そしてグリーンの裏側に相当する部分は黄色。そして後翅のモダンなメンズ扇子のような紺と水色のデザイン。めっちゃかっこいいけれどモリモリ過ぎて情報過多。バッと翅を広げたときのインパクトはすばらしい。

ヨツモンヒラタツユムシ 伏せた状態は結構地味に見える。
裏側はビビッドカラーがすごい。背側からみるとグリーンの部分は裏から見ると黄色で
裏地が派手なヤンキーの学生服を思わせる。

さて、ここまで警戒色を出していて食えるのか?かるく文献を調べたものの、見つからず、捕まえたときに黄色い、青臭い体液を出していたので少なくとも全くの無毒ではないだろうと警戒しつつ、情報を集めながら飼育していました。しかし何も食べない。

キャッサバやツユムシが食べそうないくつかの葉っぱを試したけれど、そもそも食事行動をなかなかせずにじっとしている。

そしてふと試してみたら食ったのがなぜかモモの皮。北部高原地帯シェンクワンで育てられているとのこと。硬めだけど日本の白桃の仲間と思われ、とてもおいしい。けれどこいつの生息域と一致しない。謎。

結局キャッサバの萎びた葉っぱを食べたのを見たのを最後に味見をすることにした。茹でると胸部から黄色の体液が出てきて、少なくともてんとう虫程度の苦味物質だろうと思われる。飲み込まず口に入れて、味を見てみる。

そしてこの翅の模様をスキャンしたい。

この翅の模様を意匠として扇子とか発注したいなとおもいまして、味見の前に翅を外し、スキャンしました。

ヨツモンヒラタツユムシの後翅

うつくしい。藍染で再現できないだろうか。

味見  全体的に青臭い。渋みの強い黄色い体液が胸部を中心に全身にひろがり、美味しいとはいえない。腹部と足の筋肉はタンパクで柔らかく、食べやすいがはっきりと毒とも言い切れない微妙な味。胸部の渋みと臭み以外、味はキョジンツユムシと大差ない印象だが、今回は大事をとって飲み込まないこととした。全体に筋肉が少なく、図体のわりにコクが少ない。食べて一日が経ちましたが体調に変化はなし。うーん。毒とは言い切れないけれど美味しくはない。彩りとしてどこかに使いたいなぁ。パフェっぽさがある。

あれ、そういえばキョジンツユムシの味見のブログを書いていない。後で書きます。