クサす気はありません。けなすつもりもありません。
ただただ、勇気付けられる、という話です。ホームシックの一種ですか。
ラオスに長期で来て5ヶ月が経過しました。一応1月から3月も引き続きこちらにおれることになります。
ラオス/日本の往復分の旅費を頂ける場合は、日本からの依頼にも答えることができますので、また研究会のHPにてお問い合わせください。
あ、研究会のHPが新しくなりました。メンバーにデザイナーが入って、より見やすく、そして昆虫が苦手な人でもアクセスしやすい外観にしています。
ラオスにいると、ラオ語かタイ語の文字が溢れています。次点で英語ぐらい。今までなじみのなかった文字をようやく覚えてきたぐらいで、なかなか順応は難しいです。
この街にいる日本人は十数人と聞いています。日本の会社の支店も一つか二つ。あとは首都ビエンチャンに集中しています。
なのでお客としても日本人はそれほど重要ではありません。
さて、そんな中でも日本語に出会うことがあります。
レベルの高いものでいうとビエンチャンやルアンパバンのメイソウ(MINISO)
メイソウ。安くてデザインがいい。日本ぽい。これをパクリというのは簡単だけど、新興国の安い労働力を外注して日本ブランドとして高く売ってきたツケでもあるなと。日本人の管理部門のコストをカットしてしまった戦略。 pic.twitter.com/fwoYAteUZF
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年8月15日
ですが、この街では今ひとつレベルが達していないものに出会えます。
そのレベルの低いものが。いい味わいなんですね。
ネイティブ日本語話者が一人でもいれば、間違うはずのない間違いがあると、そこに日本文化を持つ人がいないのに「日本らしきもの」が求められた、と思うと、なんだか嬉しくなるんですね。
秀逸だったのがこちら。
#声に出して読みたい pic.twitter.com/fZlyYh2Wt5
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年10月4日
すでに日本語として読めないんですが、
「日本語らしきもの」がどのように見立てられ、どのように使われているか、という視点から見ると決して悪い印象ではないだろうなというのもわかります。柔らかく、少し未来感のあって、角のない感じ、でしょうか。
日本は素晴らしい、世界に誇る、などという気もありません。ただ「日本語のフォントを使った」という部分から逆算して、日本らしさを見出して鑑賞してしまうというものです。
#駄コラシール にしてもいいですね。
ラオス最後の夜は #駄コラシール
シール基材から全てラオスで手に入れたもの。
味わい深いですね。 pic.twitter.com/zhjZWgnUg7— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年4月28日
話は逸れますが、#駄コラシールというのはTwitter上で流行した手芸の一種です。検索してみてください。
駄菓子のパッケージなどをコラージュして、ビックリマンシールみたいなキラキラの台紙に載せる、という
極めて駄なコラの遊びなんですが、見てるのとやってみるのでは大きく違います。
やってみると異常に面白くなる!のです。
いいのができたので便乗 #駄コラシール
これはおもしろい。
キラキラシールってこんなにテンション上がるのか。 pic.twitter.com/L8ZOQ7U2en— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年1月12日
#駄コラシール 生きて腸まで pic.twitter.com/wm2bO8KxvA
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年1月15日
コレクションまとめ。 #駄コラシール pic.twitter.com/o8Beh0PZTC
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年2月2日
そして言い出しっぺの OMIさんによる博覧会まで。出品させていただきました。
#駄コラシール 参加中です。自分も駄コラになりたいという願望を叶えました。 pic.twitter.com/rqGVpgGBcJ
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年3月31日
こちらラオスでも駄なパッケージや日本語表現を集めて、駄コラを作っていこうと思います。
さて話を戻します。
外国で見るいろんな日本語表現ですが、それぞれにたしなみ方があるように思います。
例えば「セソダイ」。
せそだい。 #声に出して読みたい pic.twitter.com/GI5EFvt7Lj
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年10月14日
これは分かりやすいですね。ソとンとリの使い分けを間違えてしまったことが、このSENDAIという英語表記からわかります。
こういうカタカナ誤字系は、日本語話者であればほぼ間違えないので、風味がいいですね。仙台という用語のチョイスも
TOKYOやKYOTOというメジャーどころではない部分にコクを感じます。なぜ工具で仙台なのか。川内かもしれないぞ。
いろいろと想像は膨らみます。
そして次はこちら。
かおり pic.twitter.com/uviOOPQuEJ
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年10月19日
フローラルシャンプーみたいな露店で化粧品を売っているお店です。
唐突に「かおり」と書かれているあたりがアクセントとしての日本語を選んでくれたようで嬉しいです。
誤字はないですね。こちらはラオスのお祭りでのことなんですが、ラオ語、タイ語ばかりの世界で
唐突に日本語を目にすると、どこか視覚がバグったような強烈な印象を受けます。目に飛び込んでくるような。
そういった体験もまた楽しいものです。
同じお祭りの古着屋。韓国から来たものでしょうか。
青春はさみデの pic.twitter.com/gN1cQFbnyW
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年10月19日
ここまでくると「本当は何を書きたかったのか」を想像する楽しみが出てきます。
青春は、、、、、、、さみでの。さみしがり? わからん。
お次はチープ感がたまらないこちら。
軽G子に挟まれつる縄文滑車 #声に出して読みたい日本語 pic.twitter.com/KbWBffIQH3
— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2017年12月24日
誰だ、軽G子。きみは縄文滑車を挟んでいるのか。そうか。
縄文時代に滑車はあったのか。弥生で滑車は大きく変わっちゃったんだろうな。だからあえての縄文滑車。
日本で言うところの百均、ラオスで言うところの6000キープショップでの一品です。
こういう安いものは品質の低いものもあって、そこの低さをどうにか糊塗しようと、じゃあ日本語でも入れとくか、と
今時google翻訳でも出さないような結果を印刷しているようです。
そういったチープ系日本語は6000キープショップでよく見られるのですが、
全く別の用途でのパッケージをエイや、と流用してしまうものもあるようです。
つい買ってしまった。表もすごいけど
裏がさらにヤバい。 pic.twitter.com/Wj0xOXjMpd— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2017年12月24日
そして、最近見つけたのがこちら。これを紹介したかった。
全文引用します。
生まれつき力、切っ先がキラキラ
質をもって生きる 信用で発展を求める。
品質が良い生活。 pic.twitter.com/Oy0ySjPHJG— 蟲喰ロトワ 昆虫農家 蟲ソムリエ 6月からラオス (@Mushi_Kurotowa) 2018年10月10日
生まれつき力、切っ先がキラキラ 質をもって生きる 信用で発展を求める。品質が良い生活。
どうですか。
何らかのエールのように感じてしまって、何度か音読してしまいました。
生まれつき力あるか。
切っ先がキラキラしているか。
質を持って生きているか。
信用で発展を求めているか。
品質がいい生活をしているか。
自分に問いかけられたようで、そして「うん。信用で発展を求めているよ」
とお返事を返したいような気がして、ブログ記事を書きました。
はい。品質がいい生活をラオスでしています。
質をもって生きています。 敬具。