去る10月19日、今年で6回目となるイベント
「イナゴンピック」に参加してきました。
私の参加は3回目。そろそろ常連と
名乗っていいかもしれません。
2012年の様子はコチラ
ここらへんと
福島ををフィールドとする
昆虫食民俗学の野良研究者・S氏と
今回初参戦、当日の朝南国より出張帰りの
強行スケジュールのメレ山メレ子さん(タフですね)と
ともに
お願いして駅前から出して頂いた車に乗り
会場へと向かいます。
会場は寺社原地区の稲刈り後の田んぼ。
今年は気温が低く、イナゴも去年より少なめ。
そのため採集時間もその場で決まります。
前半15分、後半15分の勝負に
前半の結果 54匹
まずまずです。
後半結果 74匹
ううむ。後半伸び悩みました。
そして結果は!
「イナゴンピック第二位(採集部門・二年連続)」
自慢していいものか更にわからない経歴が付きました。
履歴書に空欄が多いもので今度こそ入れようと思います。
ちなみに右側のマスコットはイナゴくん。
大会中オリジナルのイナゴ採りを鼓舞する歌を舞い踊り
子どもたちに大人気。疲れると「人間宣言」するお茶目な巨大イナゴです。
今回も優勝は草津の方、
「焦らず一箇所でずっと採り続けた」
とのこと。後半の粘り勝ち。完敗です。
前々回149匹の福島のおばあちゃんは
足が痛いとのことで欠場。いいチャンスだったのに残念です。
二位の賞品は中之条の新米5kgです。
今回は精米済みで
すぐに食べられます。美味しく頂きます。
「イナゴを採って米を頂く」
これぞ正に
イナゴ食文化の「意義」ではないでしょうか。
それを見事にレジャーイベント化した
中之条の皆さんに敬意を表します。
今後共追っていきます。
さて
前回の記事では触れなかったのですが
3年連続で3時間かけて
通っているのはワケがあります。
群馬県はかつて絹糸の主要な産地で、
富岡製糸場も有名です。
現在でも、ここ寺社原地区には、
日本でも数少ない、天蚕(ヤママユガ)
の製糸を行っている方が居られます。
つまり
文化的に
ヒトの生業と昆虫の距離が近い地域なのです。
イナゴに関しては経緯が複雑です。
1970年代の殺虫剤の影響で、
一時イナゴが消え、食習慣もほとんど無くなりました。
その後、
減農薬栽培がこの地域で採用された結果、「食べないイナゴ」
が増えていったのです。
その後更に、
食べないイナゴのお祭り
「イナゴンピック」が開催されることとなりました。
この経緯からイナゴンピックは「フォークロリズム」と解釈できます。
フォークロリズムとは民俗学の用語で、
「伝統的な民俗事象が時代とともに変遷し、過去とは異なった意味・機能を果たしている状況」
だそうです。
この場合ですと、イナゴ食習慣が
変遷し、地域の「祭」として機能していると考えられます。
その後、このイナゴンピックが
イナゴを食べることを含めた祭りになるか、
わかりませんが、引き続き参加したいと思います。
ちょっと地理的に遠いので、
関東のメンバーの都合がつきにくく
まだ第4回で「食用昆虫の試食提供」ができていませんので
もっと頑張りたいところです。
オマケ
天蚕の見学に行っていたら
あっという間に会場が片付けられていました。
軽トラの機動力恐るべしです。