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トノサマバッタは広食性の昆虫で、
主にイネ科の雑草を幅広く食べます。
イネ科の草の名前を知りたい場合、
オススメなのが
文一総合出版様の「イネ科ハンドブック」
イネ科雑草の見分け方や、
詳細なスキャナ写真と、野外での植生がわかる外観写真がありとても分かりやすい。
道端のイネっぽい雑草はたいてい載っています。
このハンドブックにも使われている「スキャナ写真」
イネ科の草本は一般的に細く、細かい構造をしているので、
写真を撮っても背景に邪魔されてみにくいのが難点です。
そこでスキャナでとりこむことで
押し花のように写すことが出来るのです。素晴らしい。
ということでやってみました。
複合機で撮ったものとスキャナ専用機との比較
(1200dpi)

やはり専用機は違います。焦点深度も深く、ブレや画像のカケがありません。
スキャナ写真 面白いなぁ。
芸術的な写真もあるとのこと。
ということで、
こんなのを作ってみました。
天高く、虫 肥ゆる 秋

私が所属している昆虫料理研究会では
10月13日 東京バッタ会
10月20日 つくばバッタ会
10月28日 高円寺フェス 虫屋台
11月23日 東京虫食いフェスティバルvol.5
阿佐ヶ谷 昆虫食のよるべ(月一回)
などなど、虫肥ゆる秋を満喫するべく、イベントが盛りだくさんです。
また、こちらも私が所属する
食用昆虫科学研究会では
11月10日、11日
サイエンスアゴラ
への出展が決定しております。
夜は涼しく、虫の音もよく聞こえるようになってまいりました。
虫肥ゆる秋を堪能してみてはいかがでしょうか。

アカスジキンカメムシPoecilocoris lewisi
大型の美しい種。

石目状のグリーンのメタリックに、つや消しの赤が隈取のように配置され、とても美しい。しかもあまり臭くない。死ぬとくすんだ黒っぽい色になってしまうのが残念。
以前に採集していた幼虫が室内飼育により越冬幼虫で止まらず、成虫になったので
味見することに。昆虫料理研究会では「美味しい」との評判だったので期待大。
味見
触っただけではあまり臭いは出さないのに、食べてみるとしっかりカメムシ味。パクチーとそっくり。他のカメムシ(ホソヘリカメムシ キバラヘリカメムシ)と違い、香り以外にうまみが感じられ、食材としてイケるかも。ただ私が、パクチーを含めカメムシ味が苦手なので、個人的には好きではない。
パクチー好きの方、タイ料理ができたのに肝心のパクチーが無い、とお困りの方、
アカスジキンカメムシで代用し、メタリックで豪華に仕上げてはいかがでしょうか。

ここではまだ取り上げていませんが、
アゲハチョウの幼虫は食草がミカンの葉であるので、
爽やかな柑橘の香りがします。
同様に、キアゲハはセリ科の葉を食べるので、
パセリのような香りがするのではないかと。
味見しました。
キアゲハ Papilio machaon

今回はニンジン畑から採集。作物を取ってくるわけには行かないので、
セロリの葉を一晩食べさせてあります。
味見。
ペースト状になったセロリの爽やかな香りを感じる。
身の旨みを感じるほど身のボリューム感はない。
外皮は柔らかく食べやすい。アゲハチョウ幼虫と同じ食感。
威嚇のニオイは茹でてしまうと感じなかった。
家庭菜園でも大事に育てたニンジンの葉をみんな食べてしまうキアゲハ。
こちらも安心安全な食材として楽しんでみてはいかがでしょうか

秋になり、バッタのシーズンになりました。
年1化のショウリョウバッタ、
年2化のトノサマバッタを始め
様々なバッタが繁殖と越冬の準備を始めています。
ということで
今回は 野外でも見間違いやすい3種
トノサマバッタ Locusta migratoria

クルマバッタ  Gastrimargus marmoratus

クルマバッタモドキ Oedaleus infernalis


以上 3種を食べ比べます。
以前食べたショウリョウバッタは 枯れ草の香りが強く、味の良さでいうとトノサマバッタに軍配が上がっていましたが、
今回はどうでしょうか
クルマバッタ
トノサマバッタにきわめて近い味。
香ばしさはやや少なく、穏やかな甘味があり、たべやすい。
クルマバッタモドキ
粒感が強い。うまみとトウモロコシ系のコクがあり、
さわやかな若草の味。香りも少ない。これはメスなので、性成熟した卵の味の可能性アリ。オス同士、メス同士で比較したい所。
いずれも美味しかったです。
これから10月はバッタが卵を抱え、
より美味しくなる時期です。
トノサマバッタ系3種、いずれも美味しいのでオススメです。
飛翔力が高いので、頑張ってもお腹いっぱいはとれませんが、
イナゴよりも美味しいとおもいます。ぜひお試しください。