以前紹介したジャイアントミールワームこと
ツヤケシオオゴミムシダマシ Zophobas atratus Fabricius?
その後飼育を続け、単独飼育個体が蛹化しました。
かれらは幼虫で集団飼育すると蛹化が抑えられ、幼虫のままでいる
という性質があります。
幼虫を生き餌として使う場合は非常に優秀な昆虫ですが、
幼虫の味と食感は茹でにはあまり向かないもので、
サナギに期待をしておりました。
左サナギ 右前蛹(たぶん)
摂食しなくなった単独飼育の幼虫を前蛹とします。
前蛹
茹でてもねっとりとしたクリーム状で、茹でた落花生の香り。外皮が水をはじくので、ポン酢の味と絡まない。茹でではやや外皮と内部のバランスが悪い。いつものように揚げていただきたい。幼虫のような不快臭がないので、
コムギフスマの未消化物のニオイではないかと思う。
幼虫でも与える食べ物によって食味が改善する可能性アリ。
サナギ
写真では半透明だが、
茹でると真っ白になった。
タンパク質が含まれているようだ。クリーム状の内部が前蛹よりもやや淡白になり、香りも穏やか。
油とタンパク質のバランスが非常によく、美味しい。ポン酢も節間に絡むので相性が良い。外皮もきにならない。カミキリムシにもつながるおいしさ。
ジャイアントミールワームは蛹化させたサナギが最高だとおもいます。
昆虫食初心者の方、ジャイアントミールワームがあまり美味しくないと感じた方、
ぜひサナギをご賞味ください。
また、茹でると色が白く濁った点、味がまろやかにタンパクになった点を考えると、油が多く、栄養バランスが悪いと言われるミールワームですが、
蛹化することでもっとよい栄養バランスになると思われます。
爬虫類の生き餌にも、もしかしたらサナギがいいかもしれません。
日: 2012年10月26日
味見;ヒゲマダライナゴ
前の記事「バッタ会のガイドライン」で
A級バッタとしておきながら
その味見の記事を書いていませんでした。
ヒゲマダライナゴ Hieroglyphus annulicornis
宮古島,伊良部島,石垣島,西表島に生息する大型のバッタで、
サトウキビが大好き。
味見
全くクセがなく、まさにエビ。非常に食べやすい。
茹ででもいけるが、高温の油でカラリと素揚げすると
更に美味しい。
このバッタを食べるまで、
「虫ランキング」なるものを作っていたのですが
このバッタをどこに入れるべきか、
かなり迷ったものです。
エビを食べ慣れたヒトが食べやすいので上位と言えますが、
昆虫の独自の味が感じられないのであればあまり上位にしても、と思います。
ということでウマイことは確かなのですが、
同じように美味しく、独自の香りのあるトノサマバッタと比べて
どちらが上かと言われると、わからなくなってしまいました。
なので虫ランキングは49ぐらいで止まり、
食べた虫一覧が最近100ほどになっています。
ここからランキングにするとしたら
調理法
「揚げて食べたい虫ランキング」
季節
「夏に食べたい虫ランキング」
レベル
「初心者に食べてもらいたい虫ランキング」
冒険
「昆虫食上級者に食べてもらいたい虫ランキング」
場所
「野外で食べたい虫ランキング」
ううむ多種の昆虫を一律の基準で比較するのは難しい。
二軸でマトリックスをつくろうか。
と考える次第であります。