モンクロシャチホコ幼虫 Phalera flavescens
ケムシですね、毛虫です。
黒い体。裏側は毒々しい赤、毛がモサモサ。毒はありません
とても食欲をそそらない残念な見た目です。それが
日本人が大好きなサクラに大量発生し、丸坊主にする様は地獄絵図
ですが、この味を知ってしまったら、
もう鈴なりのさくらんぼをみるかのように
彼らへの認識が変わってしまうでしょう
サクラの葉を食べることでその香り成分、クマリンを取り込み、
彼らは桜餅のような香りがします。
サクラの香り、肉質の旨み、外皮の弾力、どれをとっても最高です。
特に虫特有の脂質のにおいがしないので、初心者にオススメです。
毛もやわらかく、味の絡みにくい外皮の代わりに毛にポン酢が絡み、
美味しく頂けます。
季節物なのでこの時期に大量にとっておき、冷凍して一年間利用します。
近場で見つけた方は是非お試しください。
日: 2012年9月11日
味見;虫の味は氏か育ちか;シャクガの幼虫とシンジュサン
シンジュサンが繭になってしまった後、
シンジュの木を観察していると
葉を食べているシャクガの幼虫を見つけました。
飼っていると前蛹になったので
消化管内容物がない状態で食べ比べて見ることに。
テーマは「虫の味は氏か育ちか」
同じ食草を食べた幼虫の味は似ているのか、違うのか
比較してみます。
シンジュサン前蛹
柔らかいトゲトゲも繭におさめるため綺麗に折りたたんで
ぎゅっとした感じになっております。
終齢幼虫より外皮の弾力が増しシャキシャキする。内部は極めて甘い。小松菜系の香りも健在。
シャクガの一種 前蛹
前後に長かった体が縮みコンパクトに。
外皮がやや固いがシンジュサンとよく似た香りとうまみ。美味しい。
サクサクとした歯切れの良さは前蛹に共通する食感で心地良い。
「育ち」が味に与える影響の大きさを感じる。
シンジュの香りは朴葉にちかい印象。肉質のうまみを感じさせる香りで
食欲がそそられる。
今回は鱗翅目同士なので、「氏」の近さもあり、更に食草が同じということで、
食感、味、香りともによく似た印象。大変美味しかった。
目が違っていても共通するものがあるのだろうか。
比較してみたい。。
味見;香ばしいアオイトトンボ
アオイトトンボ Lestes sponsa
小型のトンボで、美しい青色をしています。
目もつぶらでかわいい。
茹でていただきました。
肉食のはずなのに、笹のような青いさわやかな香り。不思議
アミノ酸系のうまみがあり、ちいさいながら楽しめる。
やはりトンボ類は茹でて食べ比べるのがオススメ。
揚げてしまうと特有の香ばしい香りがわからなくなってしまう。