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味見の困難な虫:ヒロヘリアオイラガ

ヒロヘリアオイラガ Parasa lepida

イラガ科の幼虫です。
1920年代の外来種で、近年勢力を拡大しているとのこと。
「明らかに危険」と蛍光色で教えてくれるケムシです。
それでも葉の裏に隠れていることがあるので、ご注意下さい。
ヒロヘリアオイラガの臨床図(ドクターご本人が体を張った経過観察!)
もある「虫と皮膚炎」によると

毒棘に触れると先端部が皮膚に刺さり、毒液が注入される。とのこと。
棘が刺さるには、イラガ自身が生きていることが重要なので、
死んだり、脱皮直後ではこのタイプの皮膚炎は起こらないとのこと。
普通のイラガ科の棘はこのタイプだけですので、
「スズメのショウベンダコ」と呼ばれるイラガの蛹を
繭のまま炒って、ピスタチオのように殻を割って美味しく食べられます。
イラガは冬に繭で越冬しますので、
食害に悩まされている方は、冬のうちに採集し、炒って食べると良いでしょう。
ところが、
このヒロヘリアオイラガ、なんと
二段構えなのです。
尻の黒い部分に毒刺毛があり、これは生死にかかわらず
触れると皮膚炎を起こすタイプです。
この毛を繭を作るときに、周りに付着させることで、
ほかのイラガでは無防備なサナギ時代を「毒あり」で過ごすのです。
こわいですね。
ということでイラガの中でも、ヒロヘリアオイラガは
たとえサナギの時期でも食べるのに適さない、味見が困難な虫、といえるでしょう。
お気をつけ下さい。

1 thought on “味見の困難な虫:ヒロヘリアオイラガ

  1. NONAME

    この毛虫、そんな名前だったんですね…。イラガの仲間ということは知っていましたが、よもや外来種だとは思いませんでした。通称「電気虫」と勝手に呼んでました(笑)

    返信

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