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味見;夏の終わりのカブトムシ

甲虫はけっこう美味しいものが多く、
クワガタやカミキリムシの幼虫は
木の香りがしてクリーミーです。
ですが、
カブトムシ幼虫は不味いことで有名です。
以前に幼虫を茹でて食べたのですが、
あのプリプリした体の内部には
ぎっしり食べた腐葉土が詰まっています。
腸内の腐葉土を取り除き、わずかな白い身
を取り出して食べた所、
腐葉土臭があまりにつよく、
とてもそれ以上食べられませんでした。
この腐葉土臭ですが、
土中の放線菌が死滅する時に多く放出する成分、
ジオスミン(trans-1,10-dimethyl-trans-9- decalol)=雨降った地面の匂い
や、ラン藻が放出する成分
2-メチルイソボルネオール(2- Methylisoborneol)=カビ臭
だと言われています。
これらの物質は毒性が報告されておりませんが、
ヒトのにおい感受性が非常に高く、
数ng/Lで臭気を感じるといわれています。
カブトムシは土中の雑菌の中で生活するため、
生木の中で生活するカミキリムシに比べ、感染症のリスクが高く、
ディフェンシンなどの抗菌物質で身を守っています。
そのため、
抗菌物質に死滅させられた細菌の
「断末魔の匂い」が身に染み付いていると考えられます。
さて、その「匂い」は
成虫になった後、どうなったのでしょうか。
カブトムシ成虫 T. dichotomus

街灯に飛んできたものを
2週間以上昆虫ゼリーで飼育しています。
かっこいい。
ジオスミンは酸性条件で分解するそうなので、
ポン酢で頂きます。
胸部;カエルの筋肉のような水っぽい白身。
タンパクな味。土臭さがまだ残っており、あまり美味しいとはいえない
腹部;クチクラの香ばしさが加わり若干食べやすい。
土臭さ、かび臭さも少ない印象。脂質の旨みとコクがありうまみも感じられる
カブトムシを食べる地域では、
腹部をパクっといただくそうですが、
比較的腹部の方が香ばしさで土臭さがカバーされ、食べやすかったです。
納得の食べ方。
とはいえ、
カブトムシは成虫もあまり美味しいとはいえない味でした。
匂いが気になるだけで、苦味は全く無いので、
他の昆虫同様、揚げてしまえば
美味しくいただけるでしょう。
夏の終わりのカブトムシ成虫。
食べるよりも標本がオススメです。

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