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1-1 食べていい昆虫の5原則

このブログに来たということは、
あなたは昆虫を食べることに興味があるのでしょう。
私たちの周りにはたくさんの昆虫がいます。そのため昆虫食の実践は簡単にできるはずです。
しかし、やみくもに見かけた昆虫を捕まえて食べると危険なことがあります。
また、昆虫を自分以外の人に食べさせるときにも特に注意しなければなりません。
第一章では、昆虫を食べる前に、最低限身につけておきたい安全への知識と態度について説明します。

 

「子供に昆虫を食べたいと相談されたので困った」
というご相談を何件かうけました。
「昆虫はキタナイからダメ」というのは簡単です。
保護者の方が困っているのですから、できるだけ食べたいという意思を

尊重した上で、子供でもわかりやすい5原則を考えました。

一見気軽に見える「買って食べる昆虫食」ですが、

大事な安全への要因を見逃してしまう可能性が高いので、ここでは後回しにします。

 


食べていい昆虫の5原則
1 生きていること
2 名前がはっきりしていること
3 毒をもたないこと
4 毒がまざっていないこと
5 わからないときは食べない
1 生きていること
昆虫は死ぬと様々な変化を起こします。昆虫自身の酵素による反応や細菌やカビによる分解などです。その時に生きている昆虫とは異なる予想もつかない変化を起こすことがありますので、死んだ昆虫を見つけても食べてはいけません。もちろん生きた昆虫を生で食べてはいけません。かならず加熱しましょう。
2 名前がはっきりしていること
昆虫の名前がわからないまま食べることは危険です。
毒のある昆虫もいますし、食べた後で体調が悪くなっても、名前がわからなくてはその昆虫が原因かどうかもわかりません。研究のためにも、安全のためにも名前を調べてから食べるようにしましょう。調べることで、昆虫に関する知識も増え、おいしい昆虫を探す能力も高まります。
3,毒を持たないこと
昆虫には一部毒のある昆虫がいます。特に危険なのは身を守るための強い毒を体内に溜め込んでいる昆虫です。これらの昆虫は図鑑で調べられます。食べるのは避けましょう。また、採集にあたっては、攻撃や防御、捕食のための針や牙に毒をもつ昆虫もいますので、種類の分からない昆虫をみつけたら、図鑑で名前を確認するまでは素手で触らないようにしましょう。
4,毒がまざっていないこと
昆虫自体に毒を持たなくても、人に毒となる成分を食べていたり、体にかかっていたりすることがあります。人に毒となる植物や腐ったものを食べている昆虫は注意しましょう。また、農薬などによる人為的な汚染もあり得ます。普通の田畑で使う農薬は、作物に対する残留を厳しく管理していますが、そこに発生する昆虫への配慮はありません。できるだけ無農薬の田畑や空き地での採集が望ましいです。作物につく虫をとると農家の方にも喜ばれます。虫や草が多い空き地や道端でも殺虫剤や除草剤が使われることがあり、農地ほど管理されていません。同時にたくさんの虫が死んでいたり、たくさんの草が同時に枯れている場所では念のため食用の昆虫や、昆虫のエサ植物をとらないようにしましょう。
5、わからないときは食べない
昆虫を食べたいと思って探していると、上の4原則に当てはまるか微妙なラインの少し怪しい虫でも、せっかく見つけたのだからと食べてみたくなります。昆虫の名前や、毒の有無が確かめられない場合は、ぐっと食欲をこらえてあきらめることも大事です。口に入れてからでも遅くはありません。思いがけない変な味やにおいがする場合は、無理に飲み込まずに吐き出し、口をゆすぎましょう。
食べて体内に入れるという行為は危険なことですし、あなた1人が食中毒になったとしても研究として良いものにはなりません。周囲を心配させないように長年昆虫食を楽しむためにも、やみくもに挑戦する勇気だけでなく、挑戦し続けるために、一時撤退する勇気ももちましょう。
以上はあくまで5原則です。
一番大事なのは「5,わからないときは食べない」です。
昆虫を食べたい方は疑いを晴らして美味しく安全にたべましょう。
そうでない方は昆虫を含まない、安全な食生活をこれからも続けるために
昆虫を食べる隣人との平和な共存を保つために
昆虫を食べることの知識を増やしてもらえればとおもいます。

1 thought on “1-1 食べていい昆虫の5原則

  1. ピンバック: きみたちは「昆虫を食べたい子」にどう応えるか。 | 蟲ソムリエ.net

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