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2-1キノコ図鑑がうらやましい

第一章では、自分が昆虫を食べる前に必要な知識や手順を、
そして他人に食べさせたり、食べさせられたりする際の安全の手引を説明しました。
この第二章は私がやってきた昆虫食研究「味見編」「応用編」をなぞることで、昆虫学ベースの昆虫食研究の入り口を体験してもらえればと思います。そしてこの図鑑をよりよいものにするために、
賛成反対をふくめてたくさんの反応があればと思います。
2-1キノコ図鑑がうらやましい
野外の昆虫を味見するにあたって、昆虫図鑑は手放せません。
日本に住むほとんどの昆虫は学名がはっきりしており、また毒の有無についても文献として検索できるようになっていますので、すごく便利です。
しかし、食べて美味しいか、という項目はどの昆虫図鑑にも見当たりません。
昆虫食仲間の内山さんがハンドブックを作ってくれましたが
もう一歩図鑑に近づけたものを作りたい、と記録をはじめました。

食べられる虫ハンドブック

食べられる虫ハンドブック

昆虫食の栄養や効率の研究では、ペットの生き餌として流通しているような「すでに簡単に養殖可能なものから選ぶ」ということは行われていますが、100万種という昆虫の多様な遺伝資源を活用するには視野が狭いので、野外の全ての昆虫から選抜したいものです。
私たちは多くの生物を栽培し、養殖して食べています。
そのほうが採集や狩猟をするよりも安定的でおいしく、安全に食べられるからです。
昆虫はその養殖効率の良さに注目が集まりがちですが、
私たちが日頃から食べている食品が
栽培養殖されるようになったのも「効率が良い」からでしょうか。
いいえ、おいしいからです。
キノコ図鑑を見てみると、食べられる、不明、毒ありの他に、美味しい、食べられるが美味しくない、という項目があります。また、調理方法についても詳しく載っています。すごくうらやましいです。
また、私達が食べている養殖のシイタケやマイタケなどのキノコは効率が良いから食べ始められたのではありません。そもそも美味しいからです。
そこで、キノコ図鑑を目標に、昆虫図鑑に新しい「味」の項目と、「料理法」を追加する活動をはじめました。いまのところ310種、成長段階やエサなどを変えて470パターンの味見をしました。
次は点数の付け方、スコアリングについて説明します。

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