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トビイロスズメ Clanis bilineata tsingtauica

中国山東省や江蘇省では、トビイロスズメ(中国語 豆天蛾、ドウティエンオー)の幼虫を「豆蚒」(ドウダン)、「豆虫」(ドウチョン)、「豆青虫」(ドウチンチョン)などと呼んで食用にする。食用については、古くは清の蒲松齢の『農蠶經』に記載がある。無農薬栽培の大豆畑で採集するが、江蘇省では1ヘクタール当たり300kgも採れ、市場で売ると数千人民元の売上げになる例もあるという。素揚げ、卵炒め、野菜炒め、スープなどの食べ方がある。江蘇省北部の灌雲県には、頭を切り落として肉を絞り出し、内臓を取り除いて作る肉団子がある。(wikipediaより)
このようにwikipediaに書かれては
ぜひとも幼虫も食べたいところですが今回は成虫を採集していただきました。
直火で翅と毛を焼き飛ばし、ポン酢で頂いた所、
中華食材の蛾の蛹、サクサンに似た豆系の香り。
焼いたものの毛が多く残っており、食感がモフモフしてしまった。
一方
セミ会で見つけたスズメガ科の
オオスカシバCephonodes hylas もスズメガ科の蛾。

スカシバガ科ではない謎の分類。
以前食べたヒメアトスカシバはスカシバガ科でした。
うぐいす色の緑の鱗粉はすぐにとれてしまい、洗うと一層
鱗粉はなくハダカに。そのまま茹でて頂きました。
他の蛾にくらべ内部は空洞が多く、比較的外皮も固い。他の鱗翅目のような脂質の香りやコクはなく、タンパクですっきりした味。ハチの成虫に似たイメージ。
食性の影響があるかもしれない。
同じスズメガ科でも
鱗粉の具合に差があり、味にも大きな変化が見られました。
食性、遺伝、ステージ、などなど
昆虫食材の味にはまだまだ謎がありそうです。

ハタケノウマオイ Hexacentrus japonicus

羽根が大きいだけで身のある部分は少なく、大きさの割に物足りないが、適度に甘く普通の味。草食性のバッタのような強い草の香りはなかった。味はコオロギに近い。
茹でると黄色くなる。
同じバッタ目でも赤くなるバッタ科と
赤くならないキリギリス科で分かれるようだ
秋のバッタ・キリギリスを捕獲して
チーズピザに乗せ焼くと
緑の虫たちが科に応じて赤や黄色にかわり
さながらモミジのよう。
Before

After

「秋の紅葉ピザ」と名付けました。

セミ会とはなんぞや!?


先週twitterを賑わせ、某大手新聞の記事にもなった「セミ会」
正式名称「セミを食べる会」は昆虫料理研究家、内山昭一さんによって2005年から始められた夏の恒例イベントです。夕方に集合した参加者は、虫取り網を持って成虫を捕獲し、
日没前後には羽化のため登ってくる幼虫を捕獲します。
とれたて新鮮のセミはその日のうちに調理され、参加者の胃袋に収まるのです。

セミって食べていいんですか?
セミを食べる文化は世界各地にあり、日本でも沖縄の一部地域で郷土料理として食べられていました。
台湾ではコオロギやハチノコ、バッタと同様に食材として現在も食べられています。アメリカではジュウシチネンゼミの大発生(文字通り十七年に一度)ではセミ料理のレシピが出回り、家庭で食べられるそうです。
カラスやイヌネコも大好きで、「ネコがセミを食べてしまったのですが大丈夫ですか」との問い合わせも内山さんのもとには届くそうですが、彼らにも
問題はないようです。
セミを食べてみたい!

セミを食べる方法として上記の「セミ会」に参加する方法があります。
今年は7月28日、8月4日、11日に開催されますがセミは日本全国どこでもいるもの。
わざわざ食べに行かなくても、自宅で、仲間でセミ会はできるのです。

「自分でセミ会」のガイドライン

1,食材探し
セミはどこに居るのでしょうか
まず
セミの声のする方に行ってください。
公園が望ましいでしょう。
里山にもいますが、傾斜地で足場が悪いのと、比較的高い所にとまっているので
公園での捕獲をオススメします。

できるだけ長い虫取り網で木にとまる成虫を採りましょう

成虫も美味しいのですが、セミ会の醍醐味は
やはり羽化のため土中から出てくる幼虫です。

日没前後、18時半から19時半の間に
幼虫は一気に木を駆け上がります。
深夜や早朝に出ると思われている方が多いのですが、
これらの時間帯に出てくるのはごく一部で、
日没のラッシュに捕まえるのが一番効率的です。

さて、
セミが木を登る速度はどのくらいでしょうか
動画をご覧ください。一分の動画です。

結構速いです
画面の両端は32cmですので分速32cm。

つまり、10分見逃したときには、
セミは3mも登ってしまっているのです。

むしとり網がせいぜい2mであること、
また、見やすい樹の幹の部分が大抵2m~3m以下の部分であることを考えると
セミが取りやすい場所にとどまってくれているのは「10分」であるといえます。

また、
セミのよくでる木、というのはけっこう固定されていて、
一度セミを見つけた木に目星をつけ、10分後にまた見に来ると
同じように何匹もセミを捕まえることができます。

このような木の見分け方は、セミの抜け殻の数でわかります。
木を見上げて、鈴なりの抜け殻がある木は「当たり」ですので
日没前にかならず見るようにしましょう

ということで
先ほどのピーク時間帯と、インターバル10分を
組み合わせると次のようなスケジュールになります。

2,セミ会のスケジューリング

17時半集合;成虫セミ取り
この間に抜け殻を取り除いておきます。

生きた幼虫との見間違いを防ぎ、効率的に捕獲できるようになります。
この時、
抜け殻が大量にある「当たり」の木に目星をつけ、
10分以内に回る300m程度の周回コースを考えておきます。

18時半 幼虫採り開始
「当たり」の木を中心に、懐中電灯で樹の幹3m以下の部分を照らしながら、
手で捕獲していきます。一本の木にかける時間は10秒以内が望ましいでしょう。

セミのいる木は10分後にはまた居る可能性が高いので、必ず覚えておきましょう
「10分の周回コース」によりセミの居る木に10分以内に再訪できます。

このインターバルを6回繰り返す「だけ」で、
だれでも簡単にたっぷりのセミが取れるのです。

3,料理方法

さて、いよいよ料理に入ります。

セミは昆虫の中でもかなり美味しく、様々な料理法で食べることができます。

「楽しい昆虫料理」「昆虫食入門」を参考にしましょう。

セミをはじめ昆虫は
ヒトと共通に感染する微生物、ウイルス、寄生虫の類について
ほとんど調べられておりませんので、念のためきっちり加熱しておきましょう。

セミ会では捕獲終了が19時半と比較的遅いので、手軽に食べられる
揚げ、天ぷら、唐揚げ、燻製の4種の加熱調理を行なっています。

3,場所決め
捕獲場所と、そこから比較的近い調理場所の確保が必要となります。
どなたかの自宅で行う場合、家主と同居人の許可

くれぐれも、くれぐれも

しっかりとりましょう。
こっそり行なって
脚が排水口ネットに残っていた時の言い訳は存在しません。

サプライズでセミを持ち込む場合も
サプライズがすぎる場合が多く見受けられますので
事前の了解は必須です。

4,仲間さがし
食べてくれる仲間がいるとセミ会は大いに盛り上がります。
私見ですが、
比較的女性の方が「食べてみたい」と好意的に受け入れるてくれるようです。

5,アレルギー
最後になりますが、アレルギー体質、
特に甲殻類アレルギーの方には
昆虫食はお勧めしません。

アレルギーのリスクはどの食材にも同等にあるのですが、
今まで食べたことのない食品には注意が必要です。

このガイドラインでセミを食べられた方が
アレルギーを発症されても
申し訳ありませんが責任はおえませんので
ご自分の判断でセミ会をお楽しみください。

ショウリョウバッタ Acrida cinerea

大型のバッタでメスの体長は14cm以上にもなり、日本で一番長いバッタ。
ショウリョウバッタは卵で越冬し、夏にかけて成長しますが、
同じ卵越冬のトノサマバッタと比較して羽化の時期が遅いようです。。
今年だと6月下旬にはトノサマバッタが成虫になっていたのに対し、
ショウリョウバッタは7月中旬でした。
旧盆のころよく見られることから「精霊ばった」が
名前の由来という俗説もあるようです。(wikipedhiaより)
加熱すると他のバッタと同じく
赤く色が変わり、エビの近縁であることを伺わせます。
このショウリョウバッタですが、
大型でトノサマバッタよりも採集しやすく、
これで美味しければもんくがないのですが、
茹でて食べると、枯れ草の香りがして、外皮が舌に残り
身は少なく物足りない感じでした。若干ほろ苦さもあります。
今まで食べたバッタ類では一番微妙な味でした。
揚げればそこそこ美味しいのですが、苦味があることも。
食用のバッタで有名なイナゴは、イネワラの香りが強く、
バッタ類で図抜けて美味しいわけではありません。
やはり美味しいのは
トウモロコシの香りがしてコクのある
トノサマバッタのようです。
とはいえ揚げると美味しくいただけるので
昆虫料理研究会の秋のバッタ会では
初心者でも取りやすい手頃なバッタとして
食べられいます。

ニイニイゼミ Platypleura kaempferi
幼虫が土まみれの小型のセミ。
6月下旬ごろに出るので、例年8月に行われるセミ会では成虫だけ捕獲していました。
アブラゼミより小ぶりなので外皮が食べやすく、いろいろな料理に使えそう。
7月28日に羽化中のニイニイゼミに出会ったので、
そういえば成虫以外食べたことないなぁと思い、味見しました。

茹でて食べると、とても柔らかく、するりと消えてしまう。
セミの特徴的な匂いは幼虫に多いため、
羽化直後の白いセミは結構味気ない感じですね。
色味がいいので様々な料理には向きそうです。
次に、
幼虫も食べたことがなかったので
その抜け殻を味見してみました。
古い歯ブラシでよく洗い、泥を落とし、
口に含んだところ、
ジャリジャリと取り残した泥が口に広がり、
とても食べられませんでした。
ちゃんとニイニイゼミの幼虫をいただくには、
羽化前の幼虫の皮を剥く作業が必要となるでしょう。。
食材としては使いにくいと思われます。
成虫は比較的低い位置で鳴いているので、
初心者でも捕獲が簡単です。
成虫をオススメします。
8月後半にはいなくなるそうなので、
セミ会の名脇役としてお使いください。
さて
我ながらよく撮れたと思う先ほどのミンミンゼミの写真
何かに似ていないかと。。。いうことで
見つけました。

キレてるキレてる!
ナイスバルク!
6つに割れた腹筋(脚)、
パンツ(抜け殻)
日に焼けた肌、
ドヤ顔、
大きく張り出した肩(翅)
完全に一致ですね。
ちなみに右のフィギュアは
バキに登場する筋肉の人。ビスケット・オリバ。
バキは格闘漫画から「バキ」という新しいジャンルを
築きつつあります。
先週の父子エア味噌汁には驚愕しました。
最終回まで目が話せません。
9月以降発売のフィギュアを4種あつめると
なんと
カマキリ師匠のフィギュアが完成する!
カマキリキャンペーン」実施中。
カマキリ師匠だけほしい。。。。

エビガラスズメの蛹 Agrius convolvuli

ゆでてポン酢でいただきました。腹部は青大豆の豆腐のような爽やかな香りでクリーム状。濃厚な味。胸部は弾力のある食感でタンパクな味。なぜか柑橘の葉のような香。外皮はやや口に残るが食べられます。
エビガラスズメ成虫

成虫はオスメス共に直火で炙り、翅と鱗粉を焼いてぽん酢で頂きました。美味しい。カイコのようなくさみもなく、納豆のような濃いアミノ酸系の味がします。メスは卵がプチプチしてより楽しい食感。成虫は暴れてハネが傷んでしまったので写真は割愛します。
エビガラスズメはボツワナのサン族が「ギュノー」と呼んで食しています。
納得の美味しさでした。(内山昭一 著 昆虫食入門 より)
鱗翅目の食用昆虫として、日本ではカイコが有名です。
生糸生産の副産物として比較的ラクに手に入るのですが、
食用昆虫の中でもあまり美味しくないと思っていました。
最近他の鱗翅目を食べていくうちに、
鱗翅目の中でもかなり美味しくない部類に属しています。
クワの強烈な土臭さが全面に出てしまい。
醤油などできっちり調理しないと難しい食材となっています。
カイコ、クワコ(カイコの原種)についてはまた別の機会に。

1

カメムシは基本的に嫌いです。
あれは小学4年生頃。
田舎の学校に片道3.5kmの道のりを徒歩で通っていました。
その日は「自転車交通安全教室」で、
基本徒歩通学の小学生が
年に数回、自転車を「持ってくる」日でした。
今思うと保険の関係でしょうか、
「決して乗ってきてはならない。かならず引いてきて、引いて帰ること」
とのキツイお達しがありました。
ですがそこは小学生。帰りは下り坂。
当然風を切って乗って帰りました。
風景が心地良いスピードで過ぎ去る中、
気持よく歌を歌いながらいつもの橋を渡りきろうとしたその時
口に何かが入ったのです。
口から鼻に抜ける強烈な匂い。
それはマルカメムシでした。
それ以来。私はカメムシの味がキライです。
カメムシ味のするパクチーも好んで食べられません。
そんな「カメムシ味への偏見」を打破してくれたのが
この
キバラヘリカメムシ Plinachtus bicoloripes

つくばのカメムシ研究者から頂きました。
生きているのを嗅ぐとほのかにさわやかな香り。
「青リンゴの香り」と形容されますが、
頂いたものはかすかな香りで、あまり匂いの実用化は期待せず、
とりあえず茹でていただきました。
口に含んだ時もほとんど味がしません。
!!!
噛んだ瞬間強烈に爽快な青リンゴの香りとミント系の刺激が
脳天を突き抜けました。 深夜1時にもかかわらず声を上がる。
これはすごい!!
これによく似たカメムシがタイのマーケットでも売られています。
生きた状態で、竹筒羊羹のような感じで細い青竹に10匹入れられて
10バーツ。
一食屋台で食べるのと同程度の値段なので、
嗜好品としてはかなり高級。
食べた人によると「強烈なミントの味。おいしかった。」とのこと。
このニオイはおそらく有機化合物なので
死んでしばらく経つと消えてしまうのだろう。
どうにか保存する方法はないか
この匂いをいつでも楽しめる方法はないか。
ということで
「カメムシジンジャーウォッカ」

キバラヘリカメムシをウォッカ375ml に対して20匹入れ、
ショウガを一欠片入れ、一週間ほどで完成。
ショウガを入れるようになったのは
昨年考案したタガメジンジャーウォッカからのフィードバック。
(タイワンタガメのフェロモン匂いについては別の項で。)
6月に作ってからいろいろなところに持って行っているが
かなり好評で、お酒に弱い人はグレープフルーツジュース
で割ると美味しいく飲めます。
ブルドックならぬ Stink Dog ?
ぜひお試しください。

クロホウジャク; Macroglossum saga
ユズリハの木を食べていた終齢幼虫。

スズメガ科はエビガラスズメが美味しいことが知られており、
ギューノーという名でボツワナのサン族が好んで食している。
(エビガラスズメ実食は別の項にて。)
そのためクロホウジャクにも期待していたのだが、
内部の食感はプルプルしているものの、外皮が堅く、身はタンパクで味気ない。特徴なし。期待値が大きかっただけにだけに残念。ユズリハにはアルカロイドも含まれるためオススメしない。
クロホウジャク前蛹

幼虫の見つかった所から少し離れた花壇の整理中に
土中から発見。土中から採集したものは土臭さが気になるものが多いが
これはあまり土臭くない。終齢幼虫とは異なり、
ぎゅっと身が締まり外皮がサクサクと歯切れがよい。味はほろ苦く、うまみもある。
クロホウジャク? 蛹

同じく花壇の整理中に発見。形からクロホウジャクと思われるが
未同定。
内部は臭みのない茶碗蒸しのような味、プルプル感、滑らかさ。うまみも適度で美味しい。ただ外皮が口に残り固いのが難点。中身を取り出しねぎとろのようにたべたい。若干土臭さはあるがゴボウ程度なので許容範囲内。
鱗翅目はステージで食感も味もガラリと変わる。
これからぜひ掘り下げたい。

学部生時代の臨海実習で系統学とスケッチをやった時
助手の先生に言われた。
「系統分類は食べてみりゃわかる」
フジツボやカメノテは甲殻類なのでエビ・カニの味。
ホヤは原索動物なので他の生物で形容しがたい味。
なるほど確かに。
ヒトの舌には
重要な物質(塩分、水素イオン、苦味・甘味物質)が
適切な濃度範囲で存在しているか。という定量的な機能と
現在口に入っているものが
今までに食べたものと同じ、似ている、違うか、という定性的な機能がある。
そしてヒトは
舌による味覚受容と嗅受容、
記憶、その他情報とを照らしあわせ「食べるor食べない」を決定する。
「同じか違うか」という機能はかなり優秀で、
半日前においしく食べられていたご飯が
「すこし傷んだ」ということまで検出する。
前フリが長くなりました。
今回のテーマは
よく似ているけど系統的に遠い昆虫同士
擬態昆虫」を食べ比べる。
第一回は
「ハチに擬態した昆虫を食べ比べる」
選手入場
「キボシアシナガバチ」

完全にメンチ切られてます。氷温麻酔をしていたのですが
途中完全に起きて飛んでパニックになりました
「ヒメアトスカシバ」

ガの一種ですがかなりハチ顔に作りこまれています。
毛の感じだとアシナガバチというよりはハナバチ系でしょうか。
「トラフカミキリ」

一番凶悪な模様と顔ですが無毒です。
カミキリ類は美味しいことが知られているのでいい勝負かもしれません。
いずれも成虫なので、本来ですと揚げ調理が向いているのですが
今回は個体数がそれぞれ一匹と希少であること、を考慮して
あえて茹で調理での味見となります。
「キボシアシナガバチ」
茹でてから針を抜き取って試食しました
内部はかすかに甘く柑橘系の香り。
外皮がとても固い。幼虫、サナギは美味ですが
成虫は茹でだけでは硬さに難があるので、揚げ調理をオススメします
「ヒメアトスカシバ」
メスだったようで卵がプチプチした。毛が多く食感は良くなかったです。
体サイズも小さいためあまりうまみは感じられず、こちらも揚げ、もしくは
直火で毛を焼ききってしまうほうが向いているようでした。
「トラフカミキリ」
アシナガバチより外皮が更に固いが食べた瞬間に脂肪のコクと甘みが広がる。
やはりカミキリムシはすごい。
総評
成虫同士の比較だとやはりカミキリに軍配が上がりました。
味が分類に従うというのは昆虫も同じ傾向があるようで、
今までに食べたそれぞれの近縁の種と通じる味がありました。
そして
ブドウスカシバの幼虫は「ブドウムシ」と言われ生き餌として有名で、
蜂蜜で育てられるので是非やってみたい所ですね。。
リベンジマッチ
「親の敵は俺(幼虫)がとる!
アシナガバチ・トラフカミキリ・ブドウスカシバ幼虫食べ比べ」
とか開催してみたい。

本日は恒例 昆虫料理研究会主催
「東京セミ会2012(第37回例会)」に行ってきました。
その内容はそれぞれのブログにおいおいUPされるとして
今年は個体数も調査しました
成虫 99匹
幼虫 約280匹(845g)
セミ会と昆虫料理研究会は明朝8月5日朝日新聞朝刊
(東京版)でご覧になれる予定です。
さて本日の主役
アブラゼミ(油蟬、鳴蜩、学名 Graptopsaltria nigrofuscata)は、カメムシ目(半翅目)・ヨコバイ亜目(同翅亜目)・セミ科に分類されるセミの一種。褐色の不透明な翅をもつ大型のセミである。(wikipedhiaより。)
アブラゼミ幼虫

セミ会では美味しいと評判だが、腹部の樹液の香りが強く
初心者は好みが分かれるため調理に注意。初めての場合は腹部に穴を開け高温でカリッと揚げると食べやすい。香りを楽しむ場合は低温でじっくり。
茹でで食べると若干外皮が気になる。腹部のクリーミーなナッツの香りと
胸部のみっちりした筋肉がそれぞれ楽しめる。
羽化直後

未硬化の外皮が濡れティッシュのようで味気ない。腹部;ほうれん草系の土草の香。頭部;脂肪のコク;胸部;圧倒的ササミ感。胸部筋肉は食べる価値ありだが幼虫が断然美味い。揚げはカスカスになり不向き
成虫
茹でて食べるにはカタすぎる。
しっかり揚げてクチクラの強度を下げ、
空洞である鼓室にソースやチョコ等を注入すると良い。
注入には百円ショップに売っている
先の丸い注射器(乳液などの化粧品を詰め替えるためらしい。)
を使用するとよい。