コンテンツへスキップ

「形が残っていなければ食える」

昆虫料理未経験の方からよく言われるのですが
そういう時は
もし
「エビしんじょ」でしかエビが食べられ無くなったらつまらなくないですか?
と聞き返しています。
形をなくすれば昆虫食は普及する、というプロジェクト「Ento」というのも
ありましたが、
文化的なもの=食べ方や調理法を含めて昆虫食を再考していくならば
先ず形をなくす、というのはやや乱暴なアプローチかと思います。
ということで、比較画像
片方がよりおいしそうに感じられるならば、あなたがそれをたべる文化に属している、ということですね。

4

昆虫料理の開発をしているとよく言われます。
「すりつぶせば食える」
見た目が気に入らないために昆虫食ができない。すりつぶせばいいのに。
はたしてそうでしょうか。
「エビはグロいがえびしんじょなら食える」
という方を見たことがありません。
そもそも、昆虫の食感の魅力として外皮のパリパリ感があります。
腹部のプチッ感も魅力の一つです。そんな食感を犠牲にしてまで
見た目に拘る必要があるのでしょうか。それは豊かな昆虫食生活といえるでしょうか。
ともあれ、
グダグダ言っていないでやってみる ことが何よりも大事です。
幸い実験に使用したバッタを茹でて冷凍保存したものが豊富にありますので、
この機会に食べてみるのもいいとおもいまして。
正直に申しますと実験の度にバッタを冷凍保存しておりまして
冷凍したバッタが実験のジャマ
という本末転倒な事態に陥っておりまして、その解消といったことが
今回の主な理由だったりします。
さて
今回はバッタのハンバーグを作ります。
それはこのニュースのためです。
蚊100%のハンバーグ
湖で大発生したフサカを捕まえ、練って焼き、
じゃこ天のようなハンバーグを作るのです。
羨ましい。ぜひアフリカに行ったら食べるんだ、と心に決めておりました。
ところがどこからか声がしたのです
「蚊がなければバッタを食べればいいじゃない」
まずバッタを160度のオーブンで60分加熱します。
本来の香りを逃さないため、ビビって低温に設定しましたが、
180度ぐらいで香ばしく仕上げても良かったかもしれません。

次にフードプロセッサーで細かくします。

もうハンバーグのタネにしかみえませんね。
1/4量の豚挽肉、卵、牛乳、「挽肉だけでできるハンバーグの素」
を入れます。
そして焼きます。

全くハンバーグにしかみえません。
このハンバーグを美味しくいただくためには。。。。
アフリカ式というよりも日本の洋食がよさそうです。
以前食べた「つばめ風ハンブルグステーキ
が美味しかったのでできるだけ忠実に作ってみます。
そういえばツバメも昆虫食です。
むしろこちらのほうが本家ツバメ流ハンブルグステーキ
といえるかもしれません。
すみません言い過ぎました。すみません。
深夜のテンションはヒトを愚かにします。
さて
こんな感じに焼きあがりました。

包み焼にしました。ワクワク感が大事です。
ワクワク

うん。美味しそう。
見た目にも全く問題ありません。
挽肉に比べ、弾力がないので若干物足りないですが、
臭いも全く臭くなく かなりの量すんなり食べることができます。
ただ、
昆虫料理の紹介に使えないレベルであります。
写真を使って私は何を伝えたいのか
こんなものでは「つくレポ」と変わりません。
写真で昆虫料理を伝えたいという強い思いが
一部の方には不評な「形の分かる昆虫料理」になるということを

ご理解いただければと思います。
もう一つ分かったことがあります。
「ハンバーグは肉の味を反映した料理ではない」
バッタで作ってもまったくハンバーグの味がします。
我々がハンバーグ=肉だと思っている味。それは
玉ねぎとパン粉とスパイスの味だと思ってよいでしょう。

「ことしの年越しそばはバッタにしよう」

決心していたものの、
年末年始はパートのおばさんおねえさんたちが来ないので
今日のバッタの世話はなかなか忙しく、
夕飯を食べてちょっと仮眠したら23時。
除夜の鐘が響く中、裏の雑木林に笹の葉を取りに行き
揚げ物の準備を開始しました。
今回は「天ぷら・かき揚げ蕎麦」
成虫はハネをとって天ぷらに。
3令幼虫は大葉と玉ねぎとかき揚げに
温かい蕎麦と一緒に頂きます。
天ぷらは、熱した油に具材と衣を同時に投入すると、
加熱で油面に散ったトゲトゲの天カスが
数秒遅れて具材の水分に集まってくることで
あのサクサクの衣が形成されます。
バッタの場合、外皮が水をはじくこと、
水分が少ないことから、天カスが集まりにくいので
すこしトリッキーな方法で揚げます。
まず、ハネをとり、衣にくぐらせると、
一度油に入れ、バッタの水分がなくならないうち
油から上げ、二、三度衣を付け直します。
すると、海老天のような全体的に衣がついた天ぷらになります。
次に、かき揚げ。
バッタの三齢幼虫は実験で余ったものを使いました。

トノサマバッタの幼虫はアタマが大きく、アンバランスな体型をしています。
まず食べて体を大きくすることに重点が置かれる形です。
体の大きくなったトノサマバッタは、
カマキリでもなかなか手が出ません。
小さく弱い時期をできるだけ短期間に駆け抜けることで
生存率を上げているのでしょう。
さて
かき揚げは衣の中に幼虫と玉ねぎをいれ、
バッタが飛び出さないようかき混ぜながら
大葉の上に具材をのせます。
幼虫、成虫ともに、加熱するとエビのように赤く色づきます。
この色は「アスタキサンチン」という色素で
通常はタンパク質とくっついていて茶色ですが
加熱するとアスタキサンチンだけが遊離して鮮やかな赤に変色します。
まさに「エビのよう」です。
同様に
茹でると赤くなるバッタ、イナゴは地方によって「オカエビ」
と呼ばれますが、系統分類と調理後の色の変化に着目した
秀逸な命名といえるでしょう。
さて、
出来上がりはこんなかんじです。

今年は激動の一年でした。
沢山迷惑をかけ
沢山の出会いがあり
沢山の恩を受けて
どうにか一年生きることができました。
来年も更に激動でいてくれないと逆に困ったことになりますので 笑
年々加速していければと思います。
バッタとの出会いは今年を象徴する出来事です。
思えば今年の1月、
「バッタ食べさせてくれませんか?」

現ボスにメールを送ったのが始まりでした。
偶然モーリタニアから一時帰国中のバッタ博士に会い
一夜飲み明かし そこから全てのことが動き出したような気がします。
今日逃げ出したバッタたちにごちそうさま
明日のバッタ達によろしく。
あと一年。がんばっていきましょう。
ブログをご覧のみなさま
始まってまだ6ヶ月ですが
当ブログ共々よろしくお願いいたします。
あけましておめでとうございます。
2013年 1月1日 蟲喰ロトワ

以前、バッタのフンはお茶になる、ということで
ティーパーティー をやりました。
サトウキビを食べさせたバッタのフンを集め、煎り、お湯で抽出したものが
とても穏やかなよいお茶になりました。

バッタのフンは
その後虫フェス2012ではバッタ面、バッタ染め等の工芸品にも利用し
植食性昆虫のフン利用可能性を模索しました。

メレ山メレ子学長の昆虫大学においてもバッタ茶を出し、
砂漠のバッタ博士こと前野浩太郎博士にも飲んでいただきました。
(blogに紹介していただきました; 砂漠のリアルムシキング

さて

先日、構内の自販機で、「ほうじ茶プリン」なるものを見つけ、
購入しました。
ほうじ茶が見事にプリンと調和しており、
上にクリームがかかってとろりと甘く香ばしかったのですが

ここで
これをバッタ茶でできないか?」と料理開発欲がムクムクと立ち上がり、試作に突入。

試作1
お湯で煮出したお茶200mlに牛乳を200ml加え、砂糖大さじ3,トレハロース大さじ1を加え、沸かし寒天を加える。

→バッタ茶の香りが少ない。寒天の固さが牛乳プリンっぽくない

試作2
牛乳250mlでお茶を煮出し、砂糖で甘みを調節しゼラチンで固める。

→笹の葉で巻いたチマキのような香りと味わい。美味しいが茶の香りがすくない。牛乳の存在感が圧倒的で香りが楽しめない

試作3
圧力鍋で水250mlと共に煮出し、牛乳100ml、砂糖を加えゼラチンで固める。
牛乳の存在感を低くし、ミルクティーのような色合いに落ち着いた。
ベリー系のソースがよくあい、美味しい。後にバッタ茶のシナモン系の香りが残り、とても良い感じ。

圧力をかけることにより、濃い色の茶を抽出できたが、試作2の
ササのような生葉の香りが無くなってしまった。

更に試作をし、だれにでも簡単にできる蝗茶布丁レシピを完成させ、
年末のとあるイベントに間に合わせようと思います。

試作4号以降もここに追記していきます。