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先週末は、神戸に用事があり、
そのまま愛媛の実家に寄って来ました。
実家は水田の真ん中に位置し、
その庭は大変粗放的(笑)で。
タダで貰ったニシキギが伸び放題で
キバラヘリカメムシが大繁殖しておりました。
キバラヘリカメムシ

前回はカメムシ研究者から頂いたものを使い、
ウォッカに漬け込んで、その青リンゴ系の香りを楽しみました。
今回は繁殖期ということもあり、
成虫、幼虫、卵が手に入りましたので
その味を見てまいりましょう。
卵。

見た目はプチプチしてとても美味しそうです。
彼らの香りがもし忌避物質であるならば、
大事なこの卵にも香りがついていると思ったのですが、
無臭でした。
見た目とは異なり、ジャリジャリとガラス質の食感で
あまり心地良い食感とはいえません。
味もほとんど感じられませんでした。
幼虫

香ばしい香りがあって成虫よりも味は美味しく感じられました。
。今回は絶食をさせていないので、食草由来と思われるほのかな苦味が感じられます。
香りはだいぶ薄いので、かれらの甘い香りは
性行動に関連するフェロモンと思われます。


今回はフン抜きをしていないので、
腹部に緑の塊が透けて見えました。
ほろ苦さと青臭い感じが加わり、前回よりも複雑な味です。
今回も強烈な香りは健在でした。


メスよりも腸の内容物が少ないせいでしょうか、
苦味が少ない感じです。
青リンゴ系の香りが性フェロモンであるならば、雌雄差があると考えたのですが、
私の嗅覚ではその差は感じられませんでした。
オスメス、どちらも強い香りが感じられました。
ウォッカの香りが減ってきたので、追加しましょう。

クロアナバチ

先日帰った実家の土地は
もともと畑だったところを盛土をして、
水はけの良い土地に改良したので、
アリジゴクなど、乾燥土壌の好きな昆虫が集まってきます。
その中でも1平方メートルに
10匹ほどの高密度で繁殖している
存在感。クロアナバチ。
体長35mm と、キイロアシナガバチに匹敵するボリュームです。
体格がよいからか、それ以前に来ていた
アシナガバチが完全に駆逐されてしまいました。
多少いじっても威嚇するだけで、
アシナガバチのように喧嘩っ早いハチではなく、
地道に一生懸命子供たちの穴を掘っています。
彼らの巣は土の中。
麻酔したバッタやキリギリスを穴の中に入れ、
そこに幼虫を産み付け、子育てをします。
大きなアゴは土を運ぶため、
針は麻酔をするため、の温和?なハチです。

でも怖い顔!

いつものように茹でていただきました。
外皮を噛むと甘味、香ばしさ、うまみの強烈な液体が口の中に広がります。
味はかなり良好。
ですが、
外皮が固い!
カリバチの成虫に共通して言えることです。
顔は怖いですが、揚げて食べると美味しいでしょう。
留守中に箸を穴に突っ込んだり。
ニセの穴を掘って惑わせたり
穴掘り中に獲物を横取りして麻酔キリギリスを楽しんだり
穴に水を入れたり
いろいろ幼少の頃親しんだ(?)ハチですので、
大量に食べるのは忍びないです。
実家ですくすく育って欲しいものです。